麻生財務相、前代未聞の潜水艦「体験搭乗」防衛省の異様な隠蔽ぶり

文書開示に「10ヵ月かかる」
半田 滋 プロフィール

12月3日、海上自衛隊トップの山村浩海上幕僚長の定例会見があり、麻生氏の体験搭乗の際、山村氏自身が艦内を案内したことを明らかにした。

山村氏は「極めて厳しい生活環境の中で、海上自衛隊の潜水艦乗りが、生き生きと厳正にそして誠実に勤務しているところを見ていただき、そして女性に乗組員になってもらう中で、どう改修しなくてはいけないか直接説明させていただいた」と述べた。

さらに「互いの利害が一致した」と述べ、財務当局トップの麻生氏が希望した体験搭乗を受け入れたことで、予算獲得を目指す海上自衛隊にとって絶好のアピールの場になったとの認識を示した。

「断れない大物政治家の要求」ならば、機会を逆手にとってドーンと予算をつけてもらおうというわけだ。

 

前例のない「閣僚の潜水体験」

河野太郎防衛相は同じ3日の会見で「稲田(朋美)大臣も乗っていると思う。記事で読んだ記憶があると思う」と答え、再度問われて秘書官から差し出されたメモを読み、「航行する潜水艦への乗艦はないようです」と訂正する始末。

そうなのだ。防衛省に文書が残っている過去5年間では、首相、閣僚および元首相、元閣僚の中で潜水艦に搭乗して潜水航海まで経験したのは麻生氏ただ一人。海上自衛隊の幹部は「もっと過去に遡っても記憶にない」と話す。

麻生氏は3日の会見で「潜水艦以外の現場にも色々行かせていただいている」と述べたが、陸海空自衛隊の持ち回りで行われている観閲式のうち、2013年、16年、18年の陸上自衛隊観閲式、14年の航空自衛隊観閲式はいずれも欠席した。

しかし、2015年にあった観艦式と呼ばれる海上自衛隊観閲式には出席し、護衛艦「くらま」に観閲官の安倍首相とともに乗艦。台風で中止になった今年の観艦式も防衛省に出席する旨を伝え、護衛艦「いずも」に乗る予定だった。

漫画好きで有名な麻生氏は、海上自衛隊の潜水艦を舞台にした漫画『沈黙の艦隊』の愛読者であることを公言。自衛隊の中では「海上自衛隊好き」で知られている。

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