12月19日 国連総会で宇宙条約が採択(1966年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1966年のこの日、第21会期国連総会決議2222号が採択され、翌年1月27日に調印、 10月10日に発効しました。正式名称は「月その他の天体を含む宇宙空間の探査および利用における国家活動を律する原則に関する条約」いわゆる"宇宙条約"です。

【写真】国際連合総会会議場
  国際連合総会会議場 photo by gettyimages

「宇宙憲章」と呼ばれることもあり、2012年現在、日本を含む 101ヵ国が批准しています。

「天体を含む宇宙空間の探査および利用は『すべての国の利益のために』『国際法に従って』全人類が自由に行うことができる」「天体を含む宇宙空間に対しては、いずれの国家も領有権を主張することはできない」などと定められています。

さらに 「平和利用の原則」により、核兵器その他の大量破壊兵器を地球の軌道に乗せないこと、天体に設置しないこと、宇宙空間に配備しないこと、また月その他の天体の軍事的利用の禁止なども盛り込まれています。

 

ただし大量破壊兵器は「地球を回る軌道に乗せないこと、宇宙空間に配備しないこと」としているため、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のような長距離、超長距離射程のミサイルなどは、宇宙空間を「通過する」だけであるとして、対象外になっているなどの問題があります。

また領有禁止においても、民間や個人の領有などについての言及がないなど、将来の細則についての宇宙法を規定するための大綱や宣言に近い面もあると言われています。そうした問題をはじめ、時代を経るごとにさまざまな議論を交わし、国連の宇宙空間平和利用委員会と法律小委員会の作業を通して、総会では以下の4つの法律文書を採択、そのすべてが発効しています。

1967年
宇宙飛行士の救助と帰還、および宇宙空間に打ち上げられた物体の返還に関する協定(救助協定)
宇宙船の事故あるいは緊急着陸の際の宇宙飛行士への援助を規定し、打ち上げ国の領土外で発見された宇宙物体を打ち上げ国へ返還する際の手続きを定める
1971年
宇宙物体により引き起こされる損害についての国際的責任に関する条約(宇宙損害責任条約)
打ち上げ国は、その宇宙物体が地表面で引き起こした損害および飛行中の航空機や他の打ち上げ国の宇宙物体またはその中の人もしくは財産に対して与えた損害に賠償責任を持つこと
1974年
宇宙空間に打ち上げられた物体の登録に関する条約(宇宙物体登録条約)
打ち上げ国は宇宙物体の登録簿を保管し、打ち上げられた物体に関する情報を国連に提供する、と規定
1979年
月その他の天体における国家活動を律する協定(月協定)
1966年条約に定められた月およびその他の天体に関連した原則をさらに詳しく規定し、これらの天体における天然資源の将来の探査および開発を規制する基礎を定める

これとは別に、国連総会では、宇宙活動の行為に関して、テレビ放送や地球資源の遠隔操作、原子力の利用など関する原則を採択しています。

なお、宇宙法条文の日本語訳はJAXAのホームページ「Space Law -各国の宇宙法-」の〈国際宇宙諸条約〉(http://stage.tksc.jaxa.jp/spacelaw/index.html)から確認することができます。

【写真】宇宙活動に関しては宇宙法に規定されている宇宙活動に関しては宇宙法に規定されている photo by gettyimages