12月14日 DNAの人工合成に成功(1967年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

この日、アメリカ・スタンフォード大学の生化学者アーサー・コーンバーグ (Arthur Kornberg、1918-2007)らを中心とする研究チームは、遺伝物質のデオキシリボ核酸(DNA)の人工合成に成功したと発表しました。

【写真アーサー・コーンバーグオチョアとともに】
  アーサー・コーンバーグ、ノーベル賞受賞時に、同時受賞者のセベーロ・オチョア(右)とともに photo by gettyimages

コンバーグは、1941年にロチェスター大学医学部を卒業後、海軍船医を経てビタミンや酵素の研究に取り組むようになりました。その中でDNAやRNAの"部品"であるヌクレオチドの合成酵素に興味を持ったことから、DNAポリメラーゼを発見したのです。

コンバーグの発見したポリメラーゼは、DNAの修復に働くもの(DNA polymerase Family A:大腸菌のDNAポリメラーゼIなど)であることがわかりました。

コーンバーグは酵素のDNAポリメラーゼの発見などの功績により、RNAの生合成を研究していたセベーロ・オチョア・デ・アルボルノス(Severo Ochoa de Albornoz、1905-1993年)とともに、1959年にのノーベル生理学医学賞を受賞しています。

 

そして、その後も研究を続け、精製したDNAポリメラーゼで、感染能力のあるウイルスDNAの複製に成功したのです。

この年はまた、 DNA断片をつなぎ合わせる酵素のDNAリガーゼが発見されており、バイオテクノロジーへの道が開かれた記念すべき年でもありました。

なお、コーンバーグの長男ロジャー(Roger David Kornberg, 1947– )は構造生物学の分野で、次男のトーマス(Thomas Bill Kornberg、1948- )は生化学・生物物理学、とくに発生生物学の分野で活躍しています。