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メンタルの強い子の親が、絶対に子どもに「お仕置き」をしない理由

体罰を受ける子どもは、IQが低くなる
「子育てはこうすべきだ」という情報はあまりにも多く、何を取り入れればいいのか分からない親も多いだろう。しかし「良い習慣を身につける前に、まずは親自身の悪い習慣を捨てよう」と説くのが、アメリカの人気サイコセラピスト、エイミー・モーリンだ。
彼女が書いたブログ「メンタルが強い人がやめた13の習慣」は、全米で1000万人が読み、共感を呼んだ。雑誌「Forbes」に転載された後に書籍化もされ、人気を博している。その続編となる『メンタルが強い子どもに育てる13の習慣』では、著者のクリニックを訪れた親たちの悩みを聞き、親に悪い習慣をやめさせただけで劇的に子どもが自信をつけて成長していった実例が多数、紹介されている。その中から、ついついしがちな「お仕置き」をやめるために親はどうすればいいのか、紹介しよう。体罰と厳しい言葉は、子どものメンタルに過大な悪影響を与えるのだ。

反抗的な息子の態度に手を焼く両親

「息子の行動に腹が立って仕方ない」と、ジェフとハイディは11歳のディランをセラピーに連れてきた。もともと扱いにくい子だったのだが、近頃ますます反抗的になっている。人の話は一切聞かないし、罰を与えられても平気そうだ。

母親のハイディが、「今朝も、リビングで飲んじゃいけないと言っているジュースをリビングで飲んで、じゅうたんにこぼしたの。しかもシミの上に椅子を置いたのよ」と言うと、父親のジェフもすぐさまたたみかけて言う。「昨日も、『宿題が終わるまで、テーブルから立つな』って言ったのに、目を離したすきに弟の部屋へ行って、ゲーム機を取ろうとしてたんだ。盗む前につかまえたけどね」

悪いことをするたびに、両親はディランの好きなものを取り上げ、「“いい子”にできると証明できたら返してやる」と伝えている。でも、いい子の状態が長くは続かないから、何一つ返してもらえない。そんなわけで、いつの間にか特権をすべて取り上げられてしまった。

 

両親は、「これ以上悪さが直らないなら、さらに厳しいお仕置きをするため、体罰もやむを得ないかもしれない」と考えている。

ここでの問題点は、両親のしつけの方法が少し間違っている、ということだ。

・子どもには、ルールに従う動機がほとんどない。
両親は、ディランの物を取り上げたが、取り戻すためにすべきことを明確にしていない。だからディランは、あきらめている。

・両親が子どもを否定的に見ていることが、しつけにも影響している。
二人はディランに「悪い子」のレッテルを貼り、常に悪い行動を取る、と予測している。