何かと人に会う機会が増えるこの季節。お歳暮やお祝い、手土産といった「贈り物」に頭を悩ますことも多いのでは。実は贈り物にこそ、日本人なら知っておくべき「しきたり」が数多く存在しているのをご存知だろうか。令和になったからこそ、知っておきたい、日本の季節、年中行事、冠婚葬祭を学べる新刊が話題の岩下宣子さんが、贈り物にまつわる「しきたり」について教えてくれた。

お歳暮は一度贈ったら毎年贈り続けるのが原則

「心ばかり」でも、毎年同じ時期に贈って感謝を示すことが大切。photo by iStock

日本には、古くからお盆とお正月の年2回、ご先祖様をお迎えする習わしがあります。家中を掃除して清め、「私たちが存在しているのは、ご先祖様が命をつないでくれたおかげ」という感謝を込めたお供え物をします。


このお供え物が、日本の贈答の起源。また、同じ贈り物でも、とくに、目上の人への贈り物を「進物」といいます。目上の人とは、「目より上」、つまり自分が見上げてしまうような、尊敬に値する人のことです。お中元・お歳暮は、その目上の人への「進物」、お祝いと違って、その時だけ贈ればいいというものではありません。
年2回、年神様や氏神様、ご先祖様に お供えをするのと同じように、毎年決まった時期に贈ること。また、一度贈った相手には、毎年欠かさず贈るのも原則です。

お中元・お歳暮の心得とは

お中元・お歳暮に現金や商品券は不適切。photo by iStock

●一度贈ったら毎年欠かさず贈り続けるのが原則。

●贈る時期がそれぞれ決まっている。

●なるべく持参する。宅送する際は、挨拶を述べた「送り状」を添える。

●高価な物は贈らない。金額の目安は3000円〜5000円。

●現金や商品券は不適切。食品や日用の消耗品など、使うと消えてしまう物を選ぶ。