アマゾンの死角、ついにウォルマートの「逆襲」が始まった…!

株価の上昇がピタリと止まった
鈴木 貴博 プロフィール

「逆アマゾンエフェクト」の危険性

ウォルマートはアメリカ社会の中では特に、低所得層の利用が多い小売店です。日本人からみるとイメージし辛いかもしれませんが、そういった所得層のひとたちは銀行口座をもてなかったりします。

その銀行の代わりの機能をウォルマートは提供しようとしています。これが顧客サービスとして成長しているのです。

 

このような動きが進んでいく先にあるのは、巨大なウォルマート経済圏です。顧客の給与がウォルマートの口座に直接振り込まれ(チャージされ)、顧客の購買データが分析され、それをもとに学習したAIが顧客に対してよりよいキャンペーンオファーを提案し、それを受けて顧客の来店頻度や購入額が増加する。

それが進んでいくことで何が起きるのか?

それが逆アマゾンエフェクトです。アマゾンはもともと紙おむつやビールなど日常的に買出しにいかなければいけないルーチン型の商品販売に強い業態だといわれてきました。それをスーパーから奪い取ることで、多くの小売店を破壊していったのです。

ところがウォルマートの反攻がうまくいくと、そのようなアマゾンが得意だった日用品の売上高が次第にウォルマートに戻ってくるようになる。そこを起点にアマゾンの進撃が止まる可能性に注目が集まっているのです。

確かにインターネット通販は便利です。しかし、私たちはその買い物の100%をインターネット通販に依存することはできません。それにそもそもリアルな店舗での買い物のほうが楽しい。

それを考えると、街からつぎつぎとお気に入りの小売店が消えていくのは悲しいことではないでしょうか。その観点から私たちは今、ウォルマートの反攻に注目すべきなのです。