2019.12.03
# 企業・経営

プロ経営者・原田泳幸氏は、マクドナルドで結局「何をしたのか」

タピオカ大手の社長就任を機に振り返る
福田 健 プロフィール

だが、1990年代後半からサプライヤーに「米国化」という異変が起こる。まずは1997年、マクドナルドはフジパンと契約を縮小する。後釜に座ったのは、米マクドナルドにパンを供給していたイーストボルドグループと、加工食品のニチレイが共同で設立した合弁会社イナ・ベーカリーだった。

原田就任以降の2009年には、ハンバーグを供給して来たスターゼンと、米国の食肉加工大手・OSIグループが合弁会社を立ち上げた。2012年には配送を担っていた富士エコーが契約を打ち切られ、グローバルに展開する大手配送の子会社、HAVIサプライチェーン・ソリューションズ・ジャパンがその後を継いだ。

〔PHOTO〕Gettyimages
 

富士エコーからHAVIに契約を切り替えた件について、マクドナルドは、「個別の取引には回答を差し控える」としている。一般的に考えれば、これらの変更は全て、米本社のサプライヤーと一体化することで、コストを削減するために行われた――という見方ができるだろう。

(3)のコストカットのための強烈な人員削減も、原田改革のひとつだ。後述する“FC化”の影響もあり、従業員数は2007年末の4997人から2014年末には2679人まで減少している。ちなみに直営店の労務費は同じ期間で1166億円から517億円と、ほぼ半減している。

現場社員に対する“首切り”の圧力も大きかったようだ。複数のOBや現役社員の証言を組み合わせると次のような方法がとられたと見られる。

マクドナルドの店舗社員の人事評価は4段階。上から2番目という平均的な評価を得ている社員の中でターゲットを決めて評価を一番下にする。評価の急な変更には自主的な退職を促す狙いがあったという。

人員削減には、コストカットに加え、原田のワンマン体制への志向も見え隠れしていた。やはり関係者の証言によれば、就任直後は藤田時代の幹部一掃を狙い、「ほどなくリストラを開始した」(元幹部)とされる。

「(リストラは)定期的にやっていた。もう季節の恒例行事という感じだった」(OB)
「意見を言う人はみんな消えた」(元社員)

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