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プロ経営者・原田泳幸氏は、マクドナルドで結局「何をしたのか」

タピオカ大手の社長就任を機に振り返る

タピオカ飲料の大手で台湾発のティー専門店「ゴンチャ(Gong cha)」を運営するゴンチャジャパンが、原田泳幸氏を会長兼社長兼CEOとして招聘することを発表したのは11月26日のこと。原田氏と言えば「プロ経営者」として有名で、とくに日本マクドナルドの会長・社長・CEOを務めたことで知られる。

任期終盤は業績悪化に苦しみ「疫病神」などと言われた原田氏だが、実際のところマクドナルドでどのような経営をしていたのか。以下は、その功罪を検証した「逆回転するマクドナルド 「プロ経営者」原田泳幸の米国式経営はなぜ裏目に出たか」(「G2」2015年5月22日号に掲載)である。

(肩書き、年齢、所属などは当時のもの。文中敬称略)

2004年、就任当時の原田氏〔PHOTO〕Gettyimages

「マックからマックへ」

その日、ひとつの時代が終わりを告げた。3月下旬、日本を代表する「プロ経営者」、原田泳幸(66)は1200人ほどの株主を前に日本マクドナルドHD(以下、事業会社の日本マクドナルドも含めて「マクドナルド」と表記する)での最後の仕事に臨んだ。株主総会の議長という仕事に――。

いつも以上に沈んだ声、相次ぐ読み間違い。

「例年にもまして覇気がなかった」と出席した株主は語る。

原田はこの日、2004年から11年間にわたって務めていた同社の取締役を退任した。だが、株主の反応は冷たいものだった。質問は業績不振の原因に集中し、彼を労う声はなかった。

 

歯がゆかったのか、原田は株価について言及した株主に対して、

「私が就任した当時の株価は1400円まで低迷していたが、就任期間中に最高で2900円までいった」

と答えたものの、会場から目立った反応はなかった。株主が聞きたかったのは過去の栄光ではなく、謝罪の言葉や立て直しに向けたビジョンだったのかもしれない。「プロ経営者」と呼ばれ、その経営手腕を褒め称えられた男の最後にしてはひどくあっさりしたものだった。