「革靴離れ」はなぜ起きたのか?スニーカーブームのウラで何が…

もはや自然の流れなのか
磯部 孝 プロフィール

革靴の運命やいかに

職場のカジュアル化と共に産まれたスタイリングに「カジュアルビズ」がある。あまりだらしなく見えない、適度な清潔感と品位が感じられてそれでいて着心地の良いスタイリングを指す。この「カジュアルビズ」に合う靴としては、靴ヒモを使わないスリッポンタイプのタッセルシューズかペニーローファーが似合うだろう。

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長らく「スーツスタイルに合う靴」として理想的といわれたのは外羽根プレーントゥや内羽根ストレートチップは定番の革靴だった。しかし今となっては、ブラックカーフの内羽根ストレートチップはビジネスでは堅過ぎて不向きとも考えられる

もちろん、世の洒落者達のあいだには憧れの革靴ブランドは存続し続けるだろう。しかし、どちらかといえば職人的な技法やテクニック、仕上がりを楽しむ高級時計を身に付ける感覚に近い存在になりつつある。そうして、消えてなくなりはしないものの、一部のドレスコードと共に生きながらえていくのが、正統派「革靴」の運命かもしれない。

 

さて、もう一度冷静に考えてみたい。履き心地として、革靴とスニーカーを比べてみるとスニーカーに軍配が上がるのは当然だ。また、一部の高額モデルを除けばコスパに優れているのもスニーカーだ。

外回りの多い仕事の人は革靴でも軽量・クッション性に優れた物を嗜好していくはず。すると「革靴」は「革靴」でありながら、限りなく「スニーカー」に寄って進化していくことが「革靴」の自然な姿なのかも知れない。

それを単に「革靴離れ」と言ってしまうのか。あるいは、大いなる融合によって、新しいスタイリングが産まれた方がよりファッション的なのだろうと思いたい。

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