「革靴離れ」はなぜ起きたのか?スニーカーブームのウラで何が…

もはや自然の流れなのか
磯部 孝 プロフィール

カジュアル化が進む日本社会

では、何故ここまでスニーカー人気が根強いのか。その理由の一つには日本社会全体のカジュアル化が進んでいることが挙げられよう。

メガバンクを筆頭に金融機関でさえ、年間を通じて働く服装の自由化に取り組むところも出てきた。「働き方改革」と叫ばれる今日では、職場のドレスコードの堅持自体がナンセンスなことになっているのかも知れない。

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その昔、「スーツスタイル」にスニーカーというお洒落な上級テクニックを披露した有名人アーティストがいた。それは故・ジョンレノン氏で、1969年発売の名盤『アビィーロード』のアルバムカバーでその姿が披露されている。

白スーツ姿の足元には同じく白い仏のスプリングコートのテニスシューズを履いている。スーツにスニーカーを合わせるといったそれまでのセオリーを打ち破ったような組み合わせは、60年代後半という空気も手伝って、自由を体現したスタイリングとして多くの若者達にインパクトを与えたのではないか。

 

メンズファッションの靴選び基本として「太いパンツには丸い靴、細いパンツには細い靴を合わせるのが良い」とかつて一般論として言われていた。しかし、それだけが正しいセオリーという訳ではない。

事実、パンツのトレンドと靴のトレンドは近いようで遠く、別々に進んでいるようにも見えることがある。最近では細いパンツに丸い靴を合わせるのがトレンドとなっていて、この組み合わせでの着こなしが最もスタイリッシュに見える。細いパンツは裾が長すぎるともたついてしまうので、丈の長さに気を遣う必要もある。靴にかからないくらいの短めの丈にすると足元がすっきりと見える。