2019.12.05
# 自動車 # ポルシェ # EV

ポルシェ・タイカン登場は、2020年「高級EV戦争」の号砲だ

テスラ独占の図式がついに変わる
北沢 剛司 プロフィール

高級EV市場はどう変わるのか

そんなポルシェ・タイカンにもっとも敏感に反応するのは、おそらく現在テスラ・モデルSに乗っているユーザーだろう。

いち早くテスラを買うようなアーリーアダプターにとって、「ポルシェ初のEVスポーツカー」という響きは非常に魅力的なはず。両車は直接競合する関係にあり、性能的にもサイズ的にも共通項が多い。

Photo by gettyimages

すでに電気自動車に慣れ親しんでいて、いまさら従来のエンジン付きモデルに戻ることに抵抗感を感じるユーザーにとっては、まさに渡りに船の状況なのだ。

現在、1000万円超の高級EV市場はテスラがほぼ独占しているが、来年以降、この図式は変化を見せる可能性が高い。すでにジャガー初のEVモデルであるSUVのジャガー I-PACEは納車が始まっているし、メルセデス・ベンツも初のEVであるSUVのメルセデス・ベンツ EQCを発表するなど、徐々に選択肢が広がっている。

そしてポルシェ・タイカンの導入が始まる2020年には、選択肢がさらに広がる。

まずポルシェでは「タイカン」の派生モデルとして、クロスオーバータイプの「タイカン・クロスツーリスモ」を追加。アウディでは同社初のEVとなるSUVの「e-tron」に加え、ポルシェ・タイカンとプラットフォームを共用する4ドアスポーツクーペの「e-tron GT」の導入が予定される。また、ジャガーからはフルモデルチェンジを機にEVに生まれ変わる最高級サルーン、新型「XJ」が発表される。

 

このように、欧州の高級車ブランドが次々に参入する高級EV市場。ただ、1000万円超のEVはまだまだニッチな存在であり、そのすべてが成功すると考えるのは楽観的だ。

「タイカン」のような革新的なモデルに人気が集まる一方、デザインとテクノロジーにおいてEVの優位性が薄いモデルは苦戦を強いられる可能性もある。とはいえ、2020年を皮切りに欧州メーカーによるEV攻勢が本格化するのは間違いない

ハイブリッド王国の日本で輸入車EVがどのような展開を見せるのか、興味は尽きない。

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