2019.12.05
# ポルシェ # 自動車 # EV

ポルシェ・タイカン登場は、2020年「高級EV戦争」の号砲だ

テスラ独占の図式がついに変わる
北沢 剛司 プロフィール

懸念点は「エンジンサウンド」か

比較対象とした前述の「911 GT2 RS」はレーシングマシンのような2人乗りの硬派なスポーツモデルであり、一方の「タイカン」は大人4人が快適に乗車できる4ドアスポーツサルーンである。

ポルシェ 911のトップモデルに匹敵する圧倒的なパフォーマンスを電気自動車に与えたことは、電動化に対するポルシェの揺るぎない決意の現れといえるだろう。ちなみに、気になる航続距離は最長で463 kmに達しており、絶対的な動力性能と実用性能を高い次元でバランスさせている

Photo by gettyimages

もっとも、ポルシェを愛するようなクルマ好きがもっとも懸念するのは、「車両が発するサウンド」である。

スポーツカーを駆る歓びは、優れた操縦性や圧倒的な動力性能だけでない。官能的なエンジンサウンドも、エモーショナルな魅力には欠かせない要素である。スポーツカーの発する快音はドライバーの気分を高揚させるものであり、ハイスピードでコーナーに突っ込んでいくような真似をしなくても、エンジン音そのものに魅力があれば、それだけで満足感に浸ることができる。

 

電気自動車の「タイカン」には、もちろんそんな快音などは期待できず、電気モーターの唸り音が聞こえるのみ。しかもアクセルを踏んだ瞬間に最大トルクを発する電気モーターでは、エンジン回転の上昇とともにパワーが盛り上がる内燃機関とは違い、理想的なエンジン回転数を維持するためにシフト操作をするような必要もない。

クルマとの「対話」という意味では、味気ない部分があるのは否めないだろう。

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