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芸能人の逮捕、続々…ゼロからわかる「薬物依存症」超入門

違法薬物とは何か、なぜ依存するのか

薬物問題とわれわれの社会

このところ、次々と芸能人の薬物問題が起き、世間は大騒ぎとなっている。しかし、一昔前の「ダメ絶対!」一辺倒だった頃と違って、最近では「治療も大事」「バッシングして排除するのは良くない」などという論調も目立つようになってきた。

大前提として、違法薬物使用は法律違反であり、犯罪である。しかし、依存性薬物の恐ろしいところは、厳罰を与えればそれに懲りてやめられるという単純なものではないということだ。

また、薬物使用者を排除し、孤立させてしまうことは、問題をさらに深めるだけで、解決にはならない。これらは、単に人道的な見地からのみ述べているのではなく、科学的エビデンスに基づいた事実である。

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したがって、単なる末端の使用者に対しては、できるだけ治療や福祉などのヒューマンサービスを優先し、警察や麻薬取締当局は、薬物の密輸や密売を行っている者の摘発に力を傾けることが、世界的な潮流であり、薬物に関する社会的コストを最低限に抑えることができる方法である。

その一方で、われわれは社会とわれわれ自身を守るために、薬物問題について正しい知識を持っておくことが大事である。

「自分には関係ないから」と思い込み、あやふやな知識しか持っていないと、「大麻には害がない」「MDMAくらいなら大丈夫」などという誘惑に惑わされてしまったり、逆にいたずらに害や不安を煽って薬物使用者をバッシングしたり、医療目的などの適切な使用さえ手控えてしまうことにつながりかねない。