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元経済ヤクザが解説「株式投資無法地帯」

個人投資家が生き残る道

大統領自らの「仕手」により米国市場は私でも手控えするほどのバブル状態。その影響で、日経平均株価も高値で推移している。

この市況とネット証券会社の林立で個人投資家人口が激増しているが、「株投資の現在」を如実に表す一件が起きた。その問題が示したのは、個人投資家が「捕食者」の「養分」となっている現実だ。

株の裏と表を知る元経済ヤクザの私が、コンピューターとエンジニアと莫大な資本が支配する株投資の生存術を教えよう。

株式バブル? 株価の異常な水準

11月8日のアメリカ株式市場で、ダウ工業株30種平均は終値2万7681ドル24セントをつけ過去最高値を更新。11月末時点でも高値で推移している。

アメリカの中央銀行であるFRB(米国連邦準備制度理事会)が10月に今年3回目の利下げを行ったのもそれだ。米金利低下は米国株を上昇させ、新興国の債務負担軽減につながり、世界経済にとってはポジティブである。

一方で、こうした金融緩和政策が企業や個人が資金調達しやすくなるために行われることから、「利下げ」は実体経済の「不況」を示すシグナルとも言える。好不況二律背反の要素があるなかでの株価好調をマインドで分析する人も多いが、私はこの原因をアメリカ大統領、ドナルド・トランプ氏(73)による「株価操縦」だと見ている。

株価操縦は「仕手」と呼ばれるが、株価を本格的な上昇トレンドに向かわせるためには、意図的に値段を下げる「冷やし玉」を使う必要がある。「値上がりが止まった」と思わせることで、投資家の興味は「今が買い時」という投資行動に移行するからだ。

トランプ氏がTwitterや会見を通じて行っているのもこれで、米中関係の「緊張」と「緩和」を織り交ぜ市況を盛り上げている。まさに一流の「仕手」だ。その目的が来年11月の大統領選であることは疑いようもない。その日までトランプ氏の「どんな手を使っても株価を高い水準で維持させる」という意図は揺るがないだろう。

 

だが、そこまで読んだ上で私は慎重な姿勢を崩していない。

アメリカ商務省の発表によれば、9月の個人消費支出は2カ月連続の0.2%増。だが、賃金は横ばいで、設備投資は落ち込んでいる。このような材料を並べて吟味した結論は、現在のアメリカの株価は異常な水準だということだ。「株式バブル」が起こっている可能性は捨てきれない。

「アメリカがくしゃみをすれば日本が風邪をひく」の言葉どおり、日経平均は10月下旬の2万2000円台から3000円台へと高い位置で推移している。この市況と手数料などが格安のネット証券会社の林立で、投資家人口は拡大するばかりだ。