クックパッドの大きな影響

クックパッドは、2013年に月間利用者数が3000万人を超え、翌年から人気レシピを集めたレシピ本も続々と刊行し、大きな影響力を持つようになっていた。

2019年3月には国内の月間利用者数が約5500万人にまで拡大。国内のレシピ数は、約310万品にも上っている。

創業時からのクックパッドを知るブランディング・編集担当本部長の小竹貴子氏によると、2000年代まではテレビ番組や『オレンジページ』、『レタスクラブ』、『ESSE』などの生活情報誌の影響力が大きく、その年のヒットレシピがあったが、既存メディアの影響力が低下した最近は人気レシピが多様化し、大きな傾向が見えづらくなったという。

検索は食材をキーワードにするものが多いが、料理の種類ごとでは、パスタとサラダのレシピが多い。「小さいお子さんを持つ方が、野菜と肉のバランスがいい食事として、パスタを選ぶ傾向があります。生クリームや牛乳で絡めると味が決まりやすく、お子さんも好きな場合が多い。10年前までは夏場にそうめんを使うレシピが多く検索された印象があるのですが、最近はお中元でそうめんをもらうことが少なくなったせいか、冷製パスタのレシピを求める傾向があります」と小竹氏。

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レシピの完成度については、クックパッドはプラットフォーム提供者に徹し、基本的に利用者同士の自己責任としている。ただし、生卵を使うレシピに注意書きを入れるよう促すなど、安全性に関する最低限のやり取りはレシピ投稿者としている。

また、「つくれぽ」というコメント欄での反応をレシピ考案者が参考にし、自然にレシピがブラッシュアップされていくという。32文字以内とコメントの文字数を最低限に抑え、嫌がらせを書き込めないようにしている。

クックパッドのようなレシピ投稿サービスは、昔は井戸端で教え合った料理の方法を、インターネットを使って行っている印象がある。レシピのプロがいなかった時代の人たちは、そうやって口コミで料理情報を交換してきたのだ。