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1888商品を徹底調査!「第3の保健機能食品」を総点検してみた

トクホより薄弱だった「科学的根拠」

「健康食品」とは? ──2種類あります

医薬品ではないにもかかわらず、健康への“なにがしかの好影響”を期待して経口摂取する商品が「健康食品」である。

「健康食品」のなかには、国が定める一定の条件を満たすことにより、健康への「効能・効果」的な文言、すなわち「機能性」を表示できる「保健機能食品」(特定保健用食品=いわゆるトクホ、栄養機能食品、機能性表示食品)と、それ以外のいわゆる「健康食品」とがある。

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種類も量も、後者が圧倒的に多い。

“ありもしない効果”を、さもあるかのように言いつのる、いわゆる「健康食品」は、多くの問題を抱えている。一方で、国の制度に基づく保健機能食品に懸念すべき点はないのかと問えば、必ずしもそうではない。

この記事では、3番目の保健機能食品として2015年4月に登場し、今年で5年目を迎えた機能性表示食品を取り上げる。制度開始後の4年分に関して、機能性に関与する成分の種類や標榜する「機能性」等を、特定保健用食品(トクホ)と対比しながら見ていくことにしよう。

いったいどのような問題が、浮き彫りになってくるのだろうか。

消費者庁の「ただし書き」に注目

我が国で初めて登場した保健機能食品は、1991年に誕生した特定保健用食品(トクホ)である。

 

トクホは、個別の商品ごとに国の審査を受けて、合格すれば許可マークをつけて販売できるしくみになっている。許可された商品は、消費者庁のホームページに設けられた「特定保健用食品許可(承認)品目一覧」で閲覧できる。

新たな許可品目が登場すると一覧表は更新され、2019年11月6日更新によるトクホは1071品目である。

2番目の保健機能食品である栄養機能食品は、2001年からはじまった。ビタミンやミネラルなど、定められた20種類の栄養成分の一つ、もしくは複数を「上限値以下・下限値以上」含んでいれば、国による審査や行政機関等への届出は不要で、定められた表現によりその機能性を表示して販売できるというものだ。

そして、この記事で注目する3番目の保健機能食品である機能性表示食品は、2015年にトクホの簡易版、別名“ミニトクホ”として、時の総理大臣の肝いりで経済活性化策として誕生した。

「トクホは許可を受けるための手続きの負担が大きいので、もっと簡単に機能性を表示できるようにすべきである」とする規制改革会議の答申(2013年6月5日)に基づき、2年をかけずに大急ぎでつくられた制度だ。

消費者庁が発行している消費者向けパンフレット「『機能性表示食品』って何?」(全8ページ)には、「事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです」とある。

消費者庁「『機能性表示食品』って何?」より引用
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注意が必要なのは、つづけて「ただし、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官の個別の許可を受けたものではありません」と書かれていることだ。利用対象者は成人で、病気にかかっていない、妊娠を計画していない・妊産婦でない・授乳中ではない人である。