とりあえず主婦になると2億円損する?「貧困専業主婦」という大問題

「女性の就業選択」に潜む危うさ
周 燕飛 プロフィール

仮に夫が年間2000時間(常用労働者の平均労働時間に相当)就業する場合には、時給が2380円以上であれば、平均的な暮らしを送れる条件をみたす(出典:「日本人の生活賃金」)。

しかし、最近の全国調査によれば、その収入基準をクリアしている男性世帯主は4割強しかいない。

比較的若い年齢層に限ってみると、「専業主婦」モデルを支えるほどの稼得力を持つ男性世帯主の割合は、20代では5人に1人、30代では3人に1人程度である。大学・大学院卒の高学歴者と正社員の男性世帯主は、収入状況の面で平均よりやや恵まれているものの、上記の収入基準をクリアできる者は、やはり全体の半数程度に過ぎない。

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また驚くべきことに、専業主婦率がもっとも高いのは、世帯収入のもっとも高い階層ではなく、収入のもっとも低い階層である。

子どものいる世帯を収入の高い順に並べ、およそ10等分して10個のグループを作り、それぞれのグループにおける妻の無業率を比べてみた。その結果、下位10%の収入グループでは専業主婦率が43%に達している。

 

一方、上位10%の収入グループの専業主婦率は16%に止まっている。全体の専業主婦率は28%であるため、専業主婦世帯が最下位収入層に偏っており、上位収入層には少ないことがわかる。

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