Shame(恥や後悔)をPride(自信や誇り)に

そして今、性的なことでなんらかのトラブルや辛い状況に直面している人に伝えたいのは、リスクを知り、避けることはやはり大切ということ。例えば、性感染症や人工妊娠中絶を避けることは、今のあなただけでなく、未来のあなたの選択肢にも、関わってきたりする。だから、自分の体、権利、使えるサービスについて、ひとつでも多く知ってほしい。

一方で、性的関係を持った人数、回数、その中身に関係なく、あなたの価値は変わらず美しくあり続けることも、忘れないでほしい。社会はそれらにネガティブな意味づけを投げつけてくることも多い。でも実際は、誰もあなたの価値を本当に貶められるほどの力なんて持っていない

ただ、そういったスティグマを跳ね返してもなお、自分や現実に息苦しさ感じるのであれば、その感情も大切にしてほしい。どうか押し殺すことなく、今自分のできる範囲から、少しでもその気持ちや状況から自由になる一歩を踏み出してみてほしい。
でも、何から初めていいかわからない人に、私のオススメは、どんな混沌に満ちた毎日だとしても、1日1個でいいから、自分を大事にしたなと思える選択をしてみること。それは例えば、

〇誰かに話してみること、

〇安心安全と感じられる空間を作ってみること、

〇自分が幸せな気持ちになるためだけの時間を過ごしてみること、

〇避妊や性感染症対策などのリスク回避策を主体的にしてみること、

〇繰り返したくないことを繰り返してでもなんとか今日も生きている自分を褒めてみること……。

人によってその一歩は異なるし、簡単なことではないかもしれない。しかしいずれにしても、誰もが強制や抑圧、偏見、差別、暴力から自由でいられることは、私たちひとりひとりの持つ権利、実現されていいはずのものだ。

この記事が、本来背負わなくてよかったはずのスティグマを引き剥がし、少しでもあなたが呼吸しやすくなる手助けになれば、それ以上のことはないと思っている。

「The walk of shame(恥、後悔)」と呼ばれてきた一夜限りのセックスの後の朝帰りも、コンドームを使うことで「Walk of pride」、誇りある瞬間になれることを表したコンドームの広告。アルゼンチンのコペルコ社Gentleman condoms