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敵を完全拒絶…若者の姿勢を批判する老害と、それをディスる若者

「OK Boomer」とオバマの現在

オバマ・プレジデンシャル・センター

10月に入り長らく待たれていた、オバマ・プレジデンシャル・センターの完成イメージが公開された。それを記念して2019年10月29日、イリノイ工科大学で、第3回オバマ・ファウンデーション・サミットが開催された。その場で、バラク・オバマ前アメリカ大統領は、人気の若手女優であるヤラ・シャヒディとともにトークを行った。

プレジデンシャル・ライブラリーではなく、プレジデンシャル・センターと称されたのは、センターが設置されるシカゴのサウスサイドにおいて、コミュニティの中心となるような施設にしたいという願いが込められていたからだ。

アメリカでは、退任後の大統領は、その功績を記憶するものとして「プレジデンシャル・ライブラリー」を設立するのが慣例となっている。そして、しばしばその「メモリアル」な施設の設置を巡って、大統領に縁のある街が名乗りを上げ、ちょっとした誘致合戦が繰り広げられる。

オバマの場合は、彼が大学生として学んだコロンビア大学のあるニューヨークや、生まれ故郷であるハワイも最終選考に残っていたのだが、結局、選ばれたのは、政治家オバマを誕生させ全米に送り出した、いわば「揺りかご」たるシカゴ、それもサウスサイドだった。

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従来、大統領を記念する施設はプレジデンシャル・ライブラリーとして図書館が用意されるものだったのだが、オバマの場合は、どうやら、ウェブ以後の情報化時代における図書館とはいかにあるべきか?という、世界中の図書館関係者を悩ませる「公共的課題」に対して一つの回答を与えるものだった。

図書館という存在は、大学とともに文教政策の根幹をなすものであるだけに、ことは単に個人の成長だけでなく「社会の育成」や「社会の盤石さ」につながるものだからだ。

その結果、単なる図書館として、所蔵された書籍や資料の閲覧が人びとに提供されるだけでなく、人びとが集うことで何らかのアクションを起こすことにつながるような、総合的な「センター」が構想されることとなった。

かつてオバマもロースクールの講師を務めたこともある近隣のシカゴ大学の協力も得ながらの試みだ。シカゴ大学を含めたサウスサイドというコミュニティにおけるシンボリックな「中心」に位置づけようとしている。カッコよくいえば、アカデミックな成果を人びとの間に紹介し還流させるような仕組みとしてのセンターだ。

裏返すと、それだけオバマにとって、というよりも夫人であるミシェルも含めたオバマ夫妻にとって、この街は思い入れのある場所だった。サウスサイドは、オバマがコミュニティ・オーガナイザーとして活動を始めたところであり、なによりミシェルが育った場所である。いわばオバマ夫妻にとっての原点だ。