女子ゴルファー絢爛。渋野日向子もいいけど、柏原明日架もいいなぁ…

あなたの「推し」はどっちですか?
週刊現代 プロフィール

「'15年の日本女子オープンでは、トップタイを走っていたのに、17番の短いパー3、左に池があるところで池ポチャしてしまい、そこからトリプルボギーを叩いて優勝を逃してしまった。

そういう『絶対に勝てるだろう』というときに勝てないということが何回も続いたんです。見ていて感じたのは、『普通にやればいいことをずいぶん難しくやっているな』ということ。理想のショットに固執するあまり、なかなか結果につながらなかった」(前出・村口氏)

 

「弱い自分」を乗り越えて

柏原は、渋野のようないい意味での「鈍感力」を持ち合わせていない。思い通りにいかないと精神が乱れ、一気にゴルフが崩れてしまう。長らくその成長を支えてきた生真面目さが、ここにきて裏目に出ていた。

プロ入りから5年が経っても目立った成績は出せず、気づけば、小祝さくらや畑岡奈紗、渋野ら年下の黄金世代が台頭し、柏原を追い抜いていく。

そういう長く、苦しい時期を過ごしてきた柏原を救ったのは、宮崎出身の大先輩である女子ゴルファー・大山志保にかけられた言葉だった。

「大切なのは、1勝目の早さじゃない。生涯で何勝したかだよ」

この言葉に、柏原の気持ちは一気に楽になった。

〈ここで弱い自分を変えなければ、この先もずっと勝てない〉

柏原は吹っ切れたように、一心不乱に練習に打ち込む。

そうして迎えたのが、9月末のダンロップ女子オープンだった。首位で迎えた15番ホールは、調子を崩すきっかけになった女子オープンと同じ、左に池があるパー3。
怖さはあった。それでも柏原は無心になり、7番アイアンを振り抜いた。

打球はピン筋にしっかりと飛び、パーでホールアウト。長く背負ってきたトラウマを振り切った瞬間だった。そして、そのまま逃げ切って優勝。

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「ここまで本当に長かったです」

大粒の涙が柏原の頬を伝った──。