韓国・文在寅大統領が屈服した、アメリカの「本気の脅し」の中身

「カネと暴力」という国際政治のリアル

最初から「米軍撤退」を言っていた

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄が失効数時間前の11月22日夕刻、ぎりぎりの段階で回避された。文在寅大統領は、その直前まで「日本政府が対韓輸出規制を見直さないならば破棄する」との姿勢を崩さなかっただけに、いきなりの方針転換が注目を集めた。

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韓国政府の翻意の原因について、

「米国の圧力に屈した」

「米国の働きかけが半端じゃなかった」

永田町界隈では、そんな言葉がしきりと飛び交った。安倍晋三首相に至っては、「日本はなにも譲っていない。米国が非常に強くて韓国が降りたという話だ」と漏らし、トランプ大統領との絆を誇ったという。

だが、その「圧力」や「働きかけ」の中身を語る者はなかった。どこまでも漠然とした話に始終したのである。いったい米国は何をして、文大統領を屈服させたのか──。

 

政府関係者が重い口を開いた。

「世間では『在韓米軍の駐留費を5倍にする』と脅したことが決め手だったと言われているが、実際にはもっと激しかった。米国は最初の一手から、『GSOMIA破棄なら、在韓米軍を引き上げる』と言っていたのだ。

韓国と北朝鮮との戦争はいまなお終結しておらず、休戦状態にある。米軍撤退は致命的な危機を招きかねない。米軍の存在がなければ、北朝鮮の核とミサイルも抑制できない。

その一方、米軍はむしろ撤退したいというのが本音。韓国軍の指揮権(作戦統制権)についての歴史を振り返れば、すぐにわかる」