元カレに気持ちが残っていなくても、その呪縛から逃れられないことは少なくない。元カレに受けた仕打ちや辛い思い出がその後の人生に大きな影響を及ぼすこともある。瀧波ユカリさんの人気漫画『モトカレマニア』のドラマ化を記念して始めた連載「私たちのモトカレ」。リアルな元カレ話実体験を取材してお伝えしているドキュメンタリーだ。
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今回は元カレと別れてからかなりの時間が経過しているにもかかわらず、交際時の出来事がトラウマとなり、未だ恋愛をしたいと思えないどころか、女性として意識されることにも抵抗を感じているという、アラサーの女性の例を紹介する。『モトカレマニア』の主人公、難波ユリカは、「好きすぎる元カレ」をひきずり、彼のマニアになっていたが、こちらは逆の意味で「忘れられない」元カレなのだ。

4歳年上の「頼りがいある」彼

若林ゆい(仮名)さんは現在29歳。アパレル関連の会社員として多忙な日々を送っているが、20歳前後に付き合った元カレが原因で新たな恋愛に踏み出せないという。

4歳年上の元カレとは19歳の時、都内にある居酒屋のバイトで知り合った。

「リーダーシップがあり、仕事を教えてくれる頼りがいがのある先輩でした。理不尽なクレームを言ってくるお客さんの対応に困っていた時には間に入って助けてくれ、失敗した時にはきちんと叱ってくれるような人で、バイト仲間からも信頼されていました。いつからかこの人に認めてもらいたいと尊敬にも似た感情を抱くようになり、私のほうから告白してお付き合いがスタートしました」

交際を始めた頃は彼の隣にいられることがうれしかった。しかし、「穏やかでやさしい人だと思っていたのですが、バイト先ではわからなかった彼の異常な支配欲と短気な性格が顔を出すようになるまでに、そう時間はかかりませんでした」。

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たとえば、外を歩く時は必ず手を繋ぐことを強要された。「ただ手を繋ぐのではなく、私の肘を自分の腕とおなかの間に挟み込んで歩きたがるんです。歩きづらくて本当に嫌でした」

手を繋がなくてもおしゃべりしながら仲睦まじそうに歩いているカップルを見て、「あんな風に手を繋がずフレンドリーにお話しながら歩くのもいいよね」と明るく提案したこともあったが、彼は“フレンドリー”というワードに過剰に反応。取り付く島もなかったという。

『どういうこと? 俺たち付き合ってるんだよね? 友達になりたいの!?』とキレられ、最後には黙り込んでしまいました。そういう意味で言ったわけじゃなかったのですが(笑)」