「持ち家か賃貸か」災害多発時代の到来で、ルールはこう変わった!

変化に取り残されると大変なことに…
加谷 珪一 プロフィール

「災害プレミアム」が上乗せされる時代

だが、台地に建っていれば安全かというとそうとは限らない。地盤がよい場所でも、木造建築が密集しているエリアでは、地震によって同時多発的に火災が発生するリスクが高い。大規模火災が発生すれば、多くの死傷者が出るのはほぼ確実である。また主要幹線から遠い場所は、道路が寸断された場合の復旧にかなりの時間を要するだろう。

不動産価格を詳細に調べると分かると思うが、実は物件価格には、こうした土地そのものに由来するリスクがある程度、織り込まれている。これまで災害リスクのプレミアムが物件価格に占める割合は低かったが、今後は、この部分がより高く評価され、物件価格の地域格差が拡大する可能性が高い。

 

東京都の三鷹市は、地盤が良く、ITの心臓部ともいえるデータセンターがたくさん建設されている。基本的には住宅地であり木造建築も多いが、狭い地域に住宅が密集しているわけではないので、そうしたエリアと比較すると火災のリスクも低い。重要な公共施設がどこにあるのかという点も、これからの不動産選択では重要なポイントとなるかもしれない。

当然のことながら、収益性が高く、災害リスクの低い物件価格は、今後さらに高騰することが予想される。老後で年収が下がってからの家賃負担は重く、その点においては圧倒的に持ち家に軍配があがる。だが、住宅リスクを背負わないという点では、一生、賃貸に住むという考え方も年々、有力になってくるだろう。