「持ち家か賃貸か」災害多発時代の到来で、ルールはこう変わった!

変化に取り残されると大変なことに…
加谷 珪一 プロフィール

当然、犠牲者の数も単体では地震が圧倒的に多く、戦後における災害犠牲者の多くは、阪神淡路大震災と東日本大震災に集中している。一方、台風については、1959年に潮岬(しおのみさき)に上陸した伊勢湾台風が5000人以上の死者・行方不明者を出しているが、それ以降については治水事業が進んだこともあって犠牲者数は大きく減少した。

犠牲者数だけを見ると、地震に対する備えが重要という話になるが、現実はそうとも言い切れない。台風や大雨などいわゆる気象災害は多数の死亡者が出るような大惨事こそ多くないが、頻度が高い分、経済活動へのマイナスは大きく、地震と同様、社会に対する影響は甚大である。

気象災害の発生件数は、上下変動があるとはいえ、このところ上昇傾向が顕著となっている。気象災害が増加している理由については様々な指摘があるが、地球の平均気温の上昇が影響している可能性が高い。1976年から85年にかけて、50ミリ以上の降水量を有する雨の発生頻度は年間平均174回だったが、2008年から2017年では238回に増加した。

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また、10年ほど前に行われた温暖化を前提にしたシミュレーションでは、今回のような超大型台風の被害が続出するとの予測も得られている。温暖化の根本的な原因はともかくとして、平均気温の上昇がこれまでにない規模の水害をもたらしているのは事実と考えた方がよさそうだ。

関東や東海あるいは東南海では、近い将来、巨大地震が発生する確率が高いことと考え合わせると、今後、自然災害は増えることはあっても減ることはないと認識すべきだろう。