皇位継承議論で避けては通れない「旧宮家の皇籍復帰問題」

男系派・女系派の隔たりを超えて

妃の出産プレッシャー

「即位礼正殿の儀」や「大嘗祭」などの皇位継承に伴う儀式が終わりました。政府は今後「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」に取り組み、有識者会議を開いて議論を進める予定です。

会議では、旧宮家の皇籍復帰問題が議論されると想定されています。安倍首相は10月8日、参議院本会議で、「男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みを踏まえ、慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と述べています。

 

側室制のない現在の皇室において、男系継承を安定的に維持するためには、戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が廃絶した11宮家の皇籍復帰とともに、男系の皇位継承権者を拡げるという措置以外にありません。復活する宮家が2~3あれば充分かと思われます。

世論の大半が旧宮家の皇籍復帰について否定的である現状ですが、我々が先ず考えなければならないのは、将来、悠仁親王殿下が御結婚なさる妃に掛かるであろうプレッシャーです。妃が皇位継承者を出産せねば、皇統が途絶えてしまうという凄まじいプレッシャーです。

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それを軽減するために、女性天皇や女系天皇まで幅広く認めるべきとする議論があります。これは部分的には正しいのですが、部分的に間違っています。

実は、プレッシャーを軽減するために最も効果的なのは、旧宮家という分家の皇位継承を可能にする制度です。皇后に御子が授からなければ、宮家の御子から皇位継承者を出します。皇后一人ではなく、宮家も含めて、複数の妃で役割分担していくことができれば、プレッシャーは大いに緩和されます。

宮家は古来、男系継承を維持するために存在する皇室の藩屏です。直系子孫重視の女系容認の論理においては、宮家は存在し得ません。傍系も含めて、幅広く男系の皇位継承者を確保しようという目的のためにこそ、宮家は存在し、必要とされます。

仮に、将来、女系継承を容認したとしても、宮家の皇位継承者の出産分担がなければ、皇后のプレッシャーは根本的に軽減されません。産まれた子が女子でも良いという部分では軽減になりますが、男女問わず御子を産まねばならないというプレッシャーそのものは続くからです。