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小島健輔が指摘「アパレルの『社販割引』がヤバイこれだけの理由」

あの「ルイ・ヴィトン」に税務当局が…

アパレル「社販割引」の問題点

あのスーパーブランド「ルイ・ヴィトン」が税務当局の指摘を受け、社員とその家族を対象とした割引販売プログラムの縮小を余儀なくされたという。

ブルームバーグの報道によれば、税務当局はこれまでの最大90%という大幅な割引販売を社員に対する福利厚生費と捉え課税対象とするのが適切と指摘。「ルイ・ヴィトン」は割引率の上限を75%に切り下げて課税を回避したが、フランス国内社員が社販品購入に払う価格は倍以上になってしまったそうだ。

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ところが、わが国では75%割引でも福利厚生費どころか「報酬」と見なされて課税対象となる。他にも社販割引には様々な問題が指摘されており、ファッション業界の慣習はこのままでは済みそうもない。

 

社販も値引率が過ぎると「報酬」とみなされる

社販も極端な割引率だと給与の現物支給とみなされて所得税の課税対象となる。国税庁の法令解釈通達では、「役員または使用人に対して商品、製品などを値引き販売することで供与する経済的利益について、以下の要件のいずれにも該当すれば課税対象としない」としている。

1)値引販売に係る価額が、使用者の取得価額以上であり、かつ、通常他に販売する価額に比し著しく低い価額(通常他に販売する価額のおおむね70%未満)でないこと。

2)値引率が、役員若しくは使用人の全部につき一律に、又はこれらの者の地位、勤続年数等に応じて全体として合理的なバランスが保たれる範囲内の格差を設けて定められていること。

3)値引販売をする商品等の数量は、一般の消費者が自己の家事のために通常消費すると認められる程度のものであること。