# リーダーシップ

「弱いリーダー」こそが、なぜか「大活躍する時代」になりそうなワケ

強いだけのリーダーの時代は終わった
北野 唯我 プロフィール

組織を「弱体化」させるリーダー、その共通点

日本の高度経済成長期には、アメリカにも負けない産業を作るという目標のもと、様々な業界がビジネスの拡大に取り組んでいました。特にもてはやされたのは重厚長大産業です。

 

大量生産の時代において経営層や組織のリーダーに求められていたのは、強いリーダーシップで大勢を取りまとめる能力でした。作れば作るほど売れていた時代、強力な統率のもとで大量の社員が同じように働いてくれさえすれば儲かっていたからです。

あるいは、好景気のなかで会社側が社員の生涯も約束していました。たとえリーダーの強さによって息の詰まるような雰囲気になろうとも、社員は会社に尽くすだけの見返りを感じていました。

〔photo〕iStock

しかし、今や転職は当たり前になり、国内産業は成熟期に突入しています。高度経済成長期のような大きな目標や高揚感は失われ、社員全員が同じ目標を共有することが難しくなりました。ましてや会社が社員の人生を保証してくれるわけでもありません。強いリーダーの統率力が機能しなくなり、それに従うインセンティヴも失われました。

価値観が多様化する現代では、ときに強引で理不尽なリーダーシップが周囲に息苦しさを感じさせることもあります。優秀なメンバーほど自由に能力を発揮できない環境に不満を持って転職してしまい、会社や組織はどんどん弱体化していくでしょう。