習近平を「国賓」で呼ぶのは日本の国益に反すると断言できる理由

香港騒乱で露呈した、中国の人権侵害
大原 浩 プロフィール

香港の人権問題は世界的な関心事だ

香港騒乱の行方は予断を許さないが、1つだけはっきり言えることがある。

それは、香港で今起こっているのは「香港市民の自由と民主主義を求める戦い」であるということだ。

警官隊(実際には、人民解放軍も混じっていると考えられる)に包囲された大学生たちが大学構内で遺書をしたためているという報道がなされているが、それほど香港における自由と民主主義が脅かされているのだ。

 

香港の若者たちは、共産主義一党独裁が厳格に適用されている中国本土がどれほどおぞましい世界なのかよく知っている。だから、香港が共産党に完全支配されるのならば、自分たちの将来はないし、「自由と民主主義の礎になるため、自らの命を捧げても良い」と考えている。

日本での他人事のような報道しか知らなければ「極端すぎる」という印象を持つかもしれないが、チベットやウィグルでどのような虐殺・拷問が行われているのかを知れば彼らの絶望感もよくわかる。

「天井の無いアウシュビッツ」という呼び方からも、共産主義中国の非道な行いは明らかだが、チベットやウイグルの人々からはSNSで世界に訴えるという手段が完全に奪われている。

香港騒乱は、SNS対共産党一党独裁の戦いだといわれるが、幸いにして「妊婦を押し倒して警官隊が暴行する」「無防備・無抵抗の若者に向けて完全武装の警官が発砲する」「香港警察によるレイプ被害を受けた女性の勇気ある証言」などの映像が、ユーチューブなどで世界中に拡散されている。

世界中の良識ある人々が共産主義中国の非道な行いに対する怒りを露わにしているのに、(国賓でなくても)日本に招待しようなどというのは、ひんしゅくを買う行為である。