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女子高生2人が「生理タブー」をぶっ飛ばすゲームを作るまで

「女性の性的客体化」にあらがって

ゲームの名は、「タンポン・ラン」

10月19日が生理の日になった。

2019年10月19日、ニューヨークのNPO団体「PERIOD」が、生理の平等化を目指して「National Period Day(生理の日)」を制定した。ニューヨーク市はこれに合わせ、全ての公立学校の生徒にタンポンとナプキンを無償提供すると発表した。生理がタブー視されていたためにこれまで顧みられなかった、生理用品を入手できずに学業に支障をきたしていた生徒を救うためだ。

 

「生理の日」制定に先駆けること4年、ニューヨークの公立高校に通っていた二人の女子が、生理のタブー視を風刺する「タンポン・ラン」なるゲームを作成し、バズったことがある。

二人の名はソフィー・ハウザーとアンドレア・ゴンザレス(以下、ソフィーとアンディ)。彼女たちは大学進学後に、当時のことを振り返る『ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほんとうのお話』(拙訳、Pヴァイン)を自ら執筆した。

少女たちが性別ゆえに直面する問題をプログラミングと自分の言葉で提起し、ITの世界に飛び込んで成長していく本書は、生理タブーの問題のみならず、現代日本においても絡まりに絡まったジェンダーの問題をときほぐすヒントがたくさん詰まっている。

アンディが苦しんだ、ハイパーセクシャライゼーション

アンディはゲーム好きの少女だ。幼い頃、日本の格闘ゲーム『鉄拳』でいとこたちと競い合う機会がたびたびあった。ゲーム自体は楽しかったが、アンディを悩ませたのはキャラ選びである。同性のキャラは性的特徴があからさまで、少女には気恥ずかしいものばかりだったのだ。

(……)どのキャラクターも私の見た目とはかけ離れていた。つまり、当時私はまだ子供で、画面上の巨乳で目の大きい、長い足の女性には似ていないと思ったのだ。
    いろいろなゲームをプレイしたけれど、そこで見た女性キャラクターはことごとく私とかけ離れていて、言葉遣いも動きも違う。女性キャラクターは、私の知るどんな女の子にも似ていなかった。(……)私はもっと自分にふさわしい女性キャラクターでゲームを作りたいと夢見ていた。
『ガール・コード』p68