「桜を見る会」問題でまた露呈…この国の深刻すぎる情報隠ぺい体質

政府の説明は根拠を欠いていた
三木 由希子 プロフィール

電子メールの扱いについて

この推薦者名簿の保存期間問題では、行政文書として記録を残すことを頑なに拒んでいるように見えるのが、安倍事務所や政治家からの推薦者名簿の扱いだ。

少なくとも、安倍事務所からの推薦者名簿は、1年未満保存で随時廃棄しており、その根拠は「(2)定型的・日常的な業務連絡、日程表等」に当たるという。

内閣府・内閣官房は、一貫して推薦名簿は推薦者側が保存し、それを集約した招待者名簿は1年未満と説明しているので、この枠組みを国会議員案件でも同じように扱いたいという意図が透けて見えてくる。

少なくとも、招待状を内閣府として送付しなければならないので、名簿は政治家案件も含めて保有する必要があるが、省庁として推薦しているわけではない。

政治家側で必要があれば推薦名簿が保存されればよいので、行政機関として1年未満の保存期間の区分に当てはめて廃棄済みと説明できれば、名簿の情報公開などへの対応をしなくても済む。

政治家側が保有している推薦者名簿は、もちろん情報公開法などは及ばないので、公開・非公開の判断が行政側の責任にはならないとう、これもよく考えられたスキームに見えてくる。

 

ここで出てくるのが「メール」だ。11月21日の参議院予算委員会での菅官房長官の答弁によると、安倍事務所からメールで内閣官房に推薦者名簿が送られ、それを内閣府人事課に送られているという。

電子メールは、基本的には行政文書であるが、1年未満保存で随時廃棄がデフォルトになっている。位置づけとしては日常的な業務連絡で、プリントアウトするか、共有フォルダに移さなければ、職員個人のメールボックスで管理され、1年未満で随時整理・廃棄されるからだ。

こうして、内閣官房には存在しないという根拠ができあがっている。