「桜を見る会」問題でまた露呈…この国の深刻すぎる情報隠ぺい体質

政府の説明は根拠を欠いていた
三木 由希子 プロフィール

それが、次の7点だ。

(1)別途、正本・原本が管理されている行政文書の写し
(2)定型的・日常的な業務連絡、日程表等
(3)出版物や公表物を編集した文書
(4)○○省の所掌事務に関する事実関係の問合せへの応答
(5)明白な誤り等の客観的な正確性の観点から利用に適さなくなった文書
(6)意思決定の途中段階で作成したもので、当該意思決定に影響を与えないものとして長期保存を要しないもの
(7)保存期間表で定めたもの

このいずれにも該当しないで1年未満で廃棄する場合は、業務類型ごとに事後公表する仕組みも設けられ、何が1年未満の保存期間かはわからないという仕組みにした。しかし、この基準を設けたことによって、かえって短期間での廃棄が正当化され、かつ徹底されている側面が否めない。

例えば、(1)に当たるとして、各省庁幹部が首相に面会した際の資料や面会記録を、官邸は随時廃棄している。理由は、各省庁に正本・原本があるから。また、大臣の日程表は(2)に当たるとして、多くの省庁で毎日廃棄できる文書になっている。

そして、桜を見る会の招待者名簿は(7)に当たると内閣府は説明、安倍事務所からの推薦者名簿は(2)に該当すると内閣官房は説明し、いずれも廃棄済みとしている。

 

ガイドライン改正でも状況は変わらない…

1年未満という保存期間にはいろいろな問題があるのだが、特に問題だったのは、意思決定過程や事務事業の実績を合理的に跡付け検証できる文書がそこに含まれていたことだった。そこで、ガイドラインは跡付け検証に必要な文書は、原則として1年以上の保存期間とすると改正もしている。

しかし、桜を見る会招待者名簿が廃棄済みとして、どのような人を招いて行っているのかという、事業の具体的な実績が跡付けられない状態になっている。

ガイドラインを改正してもなお、再び跡付け検証に必要な肝心の文書が一年未満で廃棄済み、という同じような説明が繰り返されている。

そして不自然なのが、今年度分の招待者名簿が廃棄されたのは、日本共産党の宮本徹衆議院議員からの関係資料の要求があった5月9日と内閣府は説明していることだ。

11月12日の衆議院本会議で菅官房長官は「個人情報を含んだ膨大な文書を適切に管理する必要が生じるため、内閣府は遅滞なく廃棄している」と答弁しており、再び適切な文書管理であることが強調されている。

さらに、今年度が特別なことではないということなのだろうか。14日の野党合同ヒアリングで、内閣府の担当者は「例年、同じ時期に捨てている」と説明していた。