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「桜を見る会」問題でまた露呈…この国の深刻すぎる情報隠ぺい体質

政府の説明は根拠を欠いていた
「桜を見る会」の招待者名簿の廃棄が大きな問題になっている。廃棄は適切なのか? なぜ情報隠ぺいが続くのか? 情報公開や公文書管理の数少ない専門家である、NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長・三木由希子氏がいくつもの問題点を指摘する。

招待者名簿が廃棄済み

桜を見る会の招待者名簿が、1年未満の保存期間で廃棄済みという。

国会審議でも、「招待者名簿が廃棄済みで詳細不明」との答弁が再三されている状態で、行政文書の廃棄によって説明を拒んでいる。この答弁を耳にするたびに、馬鹿にされているような気分になるのは筆者だけだろうか。

2年前の森友学園問題、自衛隊の南スーダンPKO日報問題を思い出す光景だ。この時は、1年未満という保存期間を理由に、交渉記録や日報を廃棄済みした情報隠ぺいだったことがわかっている。いずれも、政治問題化する中で文書の有無が争点になり、「適正な文書管理」が指示されて文書廃棄が行われたものだった。

「文書管理」とは、文書の作成、整理・保存、保存期間満了後の廃棄・歴史文書として移管の一連のサイクルを指すので、文書の廃棄も含まれている。

文書管理の考え方からすると、保存期間が満了したものは、廃棄ないし移管のいずれかを選択するのが適切な管理という考え方なので、保存期間を過ぎて保有しているものは適切な状態ではないことにはなる。

しかし、それは情報隠ぺいのための廃棄を指す「霞が関用語」でもあったことが、過去の問題で明らかになったことだ。

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1年未満に該当する7つのポイント

1年未満の行政文書は、「その使用目的終了後、遅滞なく廃棄するものとする」とされているので必要がなくなったら随時廃棄できる。廃棄も記録されないので、いつ廃棄したのかはいかようにも説明ができる。そのため、森友学園の交渉記録、自衛隊南スーダンPKO日報の情報隠ぺいに「活用」されたわけである。

この1年未満という保存期間には、事実上何の基準もなかった。気づいてみれば、常識的に考えて短期間で廃棄して良いとも思えないようなものも1年未満で随時廃棄できるようになっていた。

この状態はさすがに問題であるということで、公文書管理法の運用指針にもなる行政文書管理ガイドラインが2017年12月改正され、1年未満に該当する場合の基準が示された。