女優・深川麻衣が語る、乃木坂46を卒業して3年で変わったこと

「セカンドキャリア」をどう歩くか

──女優の仕事を始めて3年になりますが、途中で心が折れそうになったことはありますか。

何回もあります(笑)。撮影現場で監督にダメを出され続けたこともありました。撮影期間中、毎日心が折れて、翌日リセットして「よし、今日こそがんばるぞ!」と気持ちを切り替えていくのですが、また折れての繰り返しでした。

今クールの地上波でもっとも注目されているドラマのひとつが、『まだ結婚できない男』だ(フジテレビ系・火曜日22時)。阿部寛演じる主人公・桑野信介の変人っぷりが際立った2006年の前作から、13年ぶりの続編となる。第5話の視聴率は10.0%に達した。

今作では、主演の阿部など一部キャストはそのままに、新たなキャラクターが幾人も登場している。桑野の住む部屋の隣に引っ越してきた、若い女性・戸波早紀もそのひとりだ。外出するとき常にサングラスにマスク姿の彼女は、元アイドルでまだ駆け出しの女優だ。隣人役を国仲涼子が務めた前作を踏まえれば、このドラマにとっては欠かせないスパイスとなる存在だ。

この戸並を演じているのが、深川麻衣だ。2016年に乃木坂46を卒業してから3年、ここまで映画やドラマなど着実にキャリアを積み重ねてきた。『まだ結婚できない男』は、深川にとって大きな飛躍となる可能性がある。

28歳の深川麻衣に、現在、過去、そして未来について聞いた。

〔撮影:岡田康且〕

常に仕事をしていないと不安だった

──今回の『まだ結婚できない男』は、かなり注目されていますね。

前作が大好きだったので、この役をいただいたときはすごく嬉しかったです。13年前、自分が高校生のときに観ていたように、今回も観る方にとって毎週の楽しみだと思えるドラマになってほしいです。

──アイドルから女優に転身して3年経ちましたが、そのなかでこのドラマはどういう位置付けでしょうか。

自分が身を置いているこの世界は、将来が約束されているような職業ではないので、肩書きは何であれ、ひとつひとつのお仕事にきちんと向き合うことを大切にしています。それが積み重なっていくものだと思いますし、いつもなにが求められているか、なぜ自分がこの役をいただいたのかを考えて臨んでいます。

今回はコメディなので喜怒哀楽を豊かに、例え悩みごとを話してるシーンでも落ち込みすぎず、明るい雰囲気が維持できるよう心掛けています。

──肩に力が入りすぎて、疲れてしまうことはありませんか。

最近はオンとオフというか、仕事をすることと同じくらい、お休みの日はしっかり心と体を休めることが大事だと感じるようになりました。

待ち時間に共演者の方々とお話するのですが、プライベートの時間を楽しんでいる方が多いんです。オフのあいだにいろんなことを経験して、それが土台となって内側からにじみ出てくる。結果として豊かなお芝居につながっていると感じます。

 

──ちゃんとリラックスする時間を作っている。

乃木坂46にいたときは、スケジュールが詰まっているのが当たり前で、常に仕事をしていないと不安でした。でもグループを卒業して、個人で活動するようになって、自分に使える時間が増えた分、この時間をどう有意義に使おうか考えるようになりました。

自分の体の状態をしっかり把握して、ちょっと疲れているときは無理に出かけず、家で趣味の絵を描いたりしています。新しい習い事にも興味があって、先日初めて日本舞踊のお稽古を受けてみました。体幹も鍛えられるし、時代劇の所作にもつながるし、続けていきたいと思っています。