稼げる人が「無能な上司」すら勝たせる、もっともなワケ

仕事でいちばん大事なこと
松本 利明 プロフィール

「根回し」の手間を惜しむな

社内政治と言うと、悪いイメージがつきまといます。

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しかし人が集まると、好き・嫌いをはじめ、さまざまな思惑が生じ、必ず社内政治が必要になります。いわば必要悪のようなものです。ですから、健全な範囲の中で、社内政治とつき合っていく必要があります。

これは日系企業だけではなく、外資系企業でも一緒です。

派閥争いに巻き込まれると消耗するので、目的は「根回し」だけに絞りましょう。

仕事をサッカーでたとえるなら、ボールは仕事、選手は自分と関係者です。

毎回自分一人でドリブルをしてゴールを目指しても、簡単に潰されてしまいます。このような自分勝手な行動ばかりしていたら、周りの選手は協力してくれなくなるでしょう。

点数をとるために、何人もの選手が走っていくつかのパスコースをつくり、そこにどんパスを出し、誰がパスを受けてシュートを打つかなどを、事前に確認し合わなければなりません。それが、仕事で言う根回しです。

 

上司の確認・承認なしでできる仕事は限られているでしょうし、大きい仕事をやろうと思えば、上司を含め関係者に予算ややり方を伝えておく必要が出てきます。

ぶっつけ本番で通じるのは、相手が弱い場合だけ。実際の仕事で根回しなしでできる仕事は、些細な作業だけです。

仕事で大事なのは、物事を前に進めていくことなのです。

人は感情の動物です。でも、仕事をしているときは、大人なので感情をむき出しにはしません。

「自分抜きで検討が進んでいた。面白くない」が本音の感情だとしても、「こういう観点の検討が抜けているのでは」「他にも進め方があるので総合的に勘案して検討しないと」「相見積はとったのか?」など、もっともらしく反論され、却下されてしまいます。

却下されて提案がやり直しになる時間と工程数を考えれば、根回しする時間と工程数はたいしたものではありません。