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「トンデモ医療でもすがりたい…」がん患者の本音を知っていますか

批判するのは簡単。でも現実は…

「トンデモ医療」に期待を持つ患者たち

2012年、関東在住の卵巣がんの患者さんから「有名ブロガーが“がんの予防ができる”と治療を受けたとブログで発信している。本当であれば娘を通わせたい」という相談を受けました。

娘にだけはがんになって欲しくない
娘ががんになるのを防げるのであればいくらお金がかかっても構わない

ご自身が卵巣がんの再発を繰り返しているからでしょうか、患者さんの思いは切実でした。

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患者さんからそのブロガーの名前を教えてもらい、私も記事を読みました。しかしその記事には「ある治療法が、がんの予防になる」と紹介されているものの、「どのがんの予防ができるのか」「その科学的根拠」等は示されていませんでした。
その治療を提供している医療機関のホームページを確認しましたが、そちらにもがんの予防自体は記載されているものの、科学的根拠が示されておらずどこまで信用できるか怪しいものでした。


そこで、私はそのブロガーにSNSで「あなたが紹介した治療ががんを予防する根拠はどこに示されていますか?」「科学的根拠を確認せずにがんが予防できると紹介することは、場合によっては信じた人に不利益を与えるかもしれません」「場合によってはあなたがトンデモ医療の片棒を担ぐことになりかねません」などと指摘することにしました。けれども、記事を訂正する・削除するなどの対応をいただくことはできませんでした。

 


いわゆる「ある病気に対して科学的根拠を示さずに効果があるように謳い患者を惑わせる治療」を私は「トンデモ医療」と呼んでいます。

患者会を運営していると、こうしたトンデモ医療の相談を患者さんから受けることは少なくありません。
トンデモ医療の種類も数多く、今回ご紹介したがんの予防だけではなく、副作用を軽減する、再発を抑制できる、末期がんが消えるなど患者さんの不安の数だけトンデモ医療があるように感じます。