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メンタルが強い子の親が、絶対に子どもを「特別扱い」しないワケ

むしろ愛情過剰な親が子どもの毒になる
教室中のみんなから「意地悪」と言われる子。14歳になっても自分でトイレに行くことを決められない子。でも親たちは子どもに惜しみなく愛情を注ぎ、育児に一生懸命だったのだ。どこが間違っていたのだろう?

アメリカの人気サイコセラピスト、エイミー・モーリンの著書『メンタルが強い子どもに育てる13の習慣』では、実際に著者のクリニックを訪れた、そうした親たちの悩みを聞き、親に悪い習慣をやめさせただけで劇的に子どもが自信をつけて成長していった実例が多数、紹介されている。その中から、過剰に「ほめ言葉」を言うことが子どもにもたらした悲惨なケースをお伝えしよう。それに対して、セラピストはどんな解決方法を与えたのだろうか?

子どもに「自分が世界の中心だ」と思い込ませる親

キャロルとトムは10年近く妊活を続け、あきらめかけていた頃にブリタニーを授かった。二人にとって、ブリタニーは生まれた瞬間から人生を照らす光そのものだった。キャロルとトムは子どもを持てたことにわくわくし、最高の親になりたいと考えた。

以来3人は、ほぼすべての時間を家族で過ごしてきた。両親はブリタニーがしたいことをさせてやり、ほしがるものは惜しみなく与えた。お手伝いをさせなかったのも、責任を負わせなかったのも、「子どもらしく」あるべきだ、と思っていたからだ。

 

問題が起き始めたのは、ブリタニーが12歳になった頃だ。何かと反抗的でけんか腰な態度を取るようになり、年を追うごとにもめごとが増えていった。14歳になって、ブリタニーがクラスの子から「意地悪な女子」と言われていると知って、両親は事の深刻さに気付いた。

二人が長年にわたってブリタニーを小さなプリンセス扱いしたせいで、ブリタニーは、自分が世界の中心だと思う、自己愛の強い子どもになっていた。そして、人の気持ちをくみ取る、順番を守る、といった人付き合いの基本スキルを持たないまま、成長してしまっていた。