結婚したら「新しい姓」を作れる?フィンランドから日本が学べること

子どもに4つも名前をつけていい
岩竹 美加子 プロフィール

新しい「姓名法」、4つのポイント

2018年1月には、新しい「姓名法」が発効し、さらに姓名のあり方の幅が広げられた。姓だけではなく名前も含む法律の改正である。その主な特徴をまとめると次のようになる。

1. 複合姓のあり方が多様化した。

男女共に、複合姓が可能になった。その場合、2人の姓の順序は違っていてもよい。
たとえば、フィンランドで日本の鈴木、田中のような姓に相当する、コルホネンさんとヴィルタネンさんが結婚したとしよう。その場合、 2人の姓は同じ順番でなくてもよい。片方が「コルホネン−ヴィルタネン」、もう片方が「ヴィルタネン−コルホネン」もOKである。

また、複合姓の場合は、2つの姓の間にハイフンを入れるのが普通だったが、入れなくてもよくなった。「コルホネン ヴィルタネン」のように、間にスペースを入れるのも可である。これは、国際的慣習にならうものである。ただし、3つの姓を並べるのは不可。

 

複合姓にする場合、必ずしも自分の姓を使わなくてもよい。たとえば、曽祖父や曽祖母の名前を使ってもOK。ただし、配偶者以外の他人の姓や企業名、団体名、法人名を使うのは不可である。

曽祖父や曽祖母の名前を複合姓に使ってもよい、という例が示すように、以前は厳格だった姓と名の区別もゆるんで行く方向にあるようだ。

ただし、禁止されていることはある。フィンランドには「ネン」と「ラ」を末尾に持つ姓が多い。それを名前にすることは禁じられている。たとえば、上記のコルホネンという姓は、名前にはできない。

〔PHOTO〕gettyimages

2. 新しい姓を作ることができるようになった。

これは、夫婦同姓の新しい形である。双方が、旧姓とは関係のない新しい姓を作ることができ、それは、これまで存在したことがなかった姓であってもよい。

しかし、新しい姓を考えるのも大変かもしれない。教育文化省の下にある、「フィンランド言語インスティテュート」という組織が、例として5000のフィンランド語の姓と700のスウェーデン語の姓を、アルファベット順にリストアップしている。複合姓ではなく、単一の姓である。

フィンランドには、フィンランド語を母語とする人とスウェーデン語を母語とする人がいる。後者は少数で、人口の約5%である。リストにある名前は、母語と関係なく選んでよい。

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