メンタルが強い子の親が、子育て中絶対に「しないこと」があった!

必要なのは「失敗させる勇気」
エイミー・モーリン プロフィール

あなたは、ヘリコプター・ペアレントになっていないだろうか? 次に挙げる文章に心当たりはないだろうか。

〇学業での子どもの失敗を防ぐことが、大学入試や高校卒業後の人生に備えるための、最善策だ。
〇何が何でも、失敗は避けるべきだと思う。
〇失敗してつらい思いをしないよう、失敗を防いでやるのが親の仕事だと思う。
〇子どもが失敗したら、すぐに正しいやり方を教えないといけないと思う。

トイレに行くかどうかも自分で決められない14歳

14歳のテイラーは父親とも仲よしだけど、母親にべったりだ。専業ママのマリアは、テイラーがあらゆる分野でライバルに勝てるよう、全力でサポートしている。マリアには、娘の生涯にわたる成功をお膳立てしてきた、という自負があった。

しかしある晩、衝撃的なことが起きた。テイラーがベッドに入ってすぐ、マリアを呼んでこう言ったのだ。「トイレに行かなくちゃと思うんだけど、起きて電気をつけたら、目がさえちゃって眠れなくなりそう。どうしたらいい?」

 

ティーンエイジャーになった娘が、トイレに行くかどうかすら自分で決められない、という現実を目の当たりにして、マリアはようやく気がついた。自分がしてきたことは、単なる指導を超えていた。テイラーの人生を、ささいなことまですべて本人に代わって設計してきたことで、子どもに基本的な意思決定能力が備わっていなかったのだ。

失敗したことがない子が抱える、4つの人生リスク

種々の調査によると、子どもの失敗を防ぐ親は、子どもに害を及ぼしている。研究結果を見ると、失敗を許されない子どもは、次のような経験をする。

1.心の問題を抱える割合が高い。
メアリー・ワシントン大学の2014年の調査によると、ヘリコプター・ペアレントを持つ大学生はうつ病になりやすく、人生への満足度が低い。

2.精神科の薬を処方される割合が高い。
テネシー大学チャタヌーガ校の研究者が行った2011年の調査によると、子離れしない親を持つ大学生は、不安神経症やうつ病の薬を飲む割合も、快楽のために鎮痛剤を使う割合も高くなりがちだ。

3.目標達成のために、適切な行動を取る能力が低い。
コロラド大学の2014年の調査によると、自由時間がほとんどない厳しく管理された環境で育った人は、自分自身や自分の力を目標達成に活かすスキルがない。自分の心の手綱を握り、自己を調整するのが苦手だ。

4.健康問題を抱えるリスクが増す。
フロリダ州立大学の2016年の調査によると、ヘリコプター・ペアレントを持つ成人は、健康問題を抱える割合が高い。親がそばにいて、食べ物や運動方法や就寝時間を指示してくれないと、自分の身体をいたわることができないのだ。