(C)2019 日本すみっコぐらし協会映画部
# エンタメ # 映画 # アニメ

映画『すみっコぐらし』異例の大ヒットのウラにある「3つの誤解」

“子供向け”と侮る大人たちへ

前週比150%、勢い未だ止まらず

『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』の快進撃が続いている。初週では大作洋画に続き3位の高順位で発進したが、2週目の土日では前週比150%を記録。初めて映像化された子供向けアニメ映画がここまで話題になるのは異例と言えるだろう。

(C)2019 日本すみっコぐらし協会映画部

また、レビューサイトでは子供のみならず大人からも高評価が相次いでおり人気が拡大、こぞって絶賛している。本作の何がそこまで大人たちの心を掴んだのか。その理由を探っていきたい。

『すみっコぐらし』は、デザイナーであるよこみぞえりが学生時代に書いた落書きを原案として生まれたキャラクターだ。“しろくま”などのキャラクターがデフォルメ化されて動き回る姿を見るだけでも楽しいのだが、よこみぞはインタビューにて「可愛いだけではないのが弊社(サンエックス)のキャラクターの強み」と答えているように、それぞれのキャラクターには個性がある。しろくまであれば人見知りで寒がり、ペンギン?は自分が何者かわからずに自分探し中……などといった個性が、よりキャラクターの魅力を強くしている。

 

従来のキャラクター達は自信に溢れ、前に出て行くイメージがある。だが、今作は名前の通り“すみっこ”が好きなキャラクター達の誰かが主人公になることなく、全員が主役を譲り合うように動き回る

結果として”全員が主役”という群像劇となるのだが、それが奥ゆかしく感じて親近感がわくだけでなく、キャラクターたちの悩みに大人が共感するのだろう。<自己啓発や自分を売り出すこと=中央にいくこと>を重要視される世の中に疲れた大人に癒やしを与えてくれる、現代を象徴するキャラクターとも言えるだろう。そういったすみっコ達が集まってできた優しい世界が観客を魅了した。