2019.11.22
# 米国

米FRB、利下げは「成功」したのか

2020年の先に起きること
唐鎌 大輔 プロフィール

いずれ訪れる「歪な状況」

株価が底堅いのはあくまで「利上げは当分ない」という前提があるからだ。既報の通り、世界の上場企業に目をやれば、製造業を中心として減益決算が相次いでいる。つまり、株高を支えるだけの企業収益の好調があるわけではないのである。

例えば国民経済計算(SNA)統計から試算した米企業部門の利益率(企業収益÷国内最終需要)も低下傾向にある(以下図)。

こうした状況にもかかわらず株価が最高値を更新し続けるのは、株式市場の「虜(とりこ)」となった金融政策が緩和状況を確約してくれるからという面もあろう。

しかし、株価下落は景気悪化よりも迅速かつ段差を持って発生することが殆どなので、金融政策がこれに付き合っているとカード(利下げ余地)を費消するペースも自ずと早くなる。

 

今回のような予防的緩和を繰り返していれば、最終的には「景気は悪くないが政策金利は超低水準」という「歪な状況」にぶつかることが予想される。

その場合、株式を筆頭とするリスク資産価格は過大評価になっていると考えるのが自然である。

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