子供との過ごし方や働き方に正解はない

――「なんで私だけが幸せになれないの?」という茜の悲痛なセリフがとても印象的でした。女の幸せって何だと思いますか?

貫地谷:「女性の幸せってこういうものだ」という社会からの刷り込みや思い込みに私たちは縛られているんじゃないでしょうか。私たちって「何が自分を幸せにするか」ということを深く突き詰めないままに、社会で考えられている幸せの定義を受け入れてしまう。なので私も含め、周りには30歳を越えて悩み始める女性が多いんですよね。結婚、育児、家事、仕事……でも、女性はそんなに全てに頑張りすぎないほうがいいのかもしれない。

どこかで読んだのですが、平日忙しくてあまり母親に構ってもらえなくても、週末に「いい子いい子」って目一杯かわいがってもらった子供のほうが、日々一緒にいて怒られている子供よりも幸福度が高かったという……。つまり、子供との過ごし方や働き方に正解はないと思うんです。ひとつの方法が絶対的に正しいわけじゃなく、ほかの方法もある――そういう風に社会全体が考えるようになれば、女性がもっと幸せに生きられるんじゃないでしょうか。

現代の女性は男性と同様に仕事をしています。結婚して2人で仕事をしながら子育てをするのは、きっとタフ。でもそこで、「夫だから」「妻だから」と言うのではなく、男性のほうが重いものを持てるんだから力仕事は夫がする。お互いを思いやり適材適所で自分のできることをやる。やっぱり、他人のことを思いやれる気持ちって大事だなと感じます。

――貫地谷さんが幸せを感じるときってどんなときですか?

貫地谷:自分が“生きている”ことにやりがいをもっているときですかね。20代のときは仕事が一番でしたが、今30代の私は生きていくことが一番。仕事は生きていくことの一部であって、色々な一部が合わさって日々の“やりがい”や“やる気”を感じられるんじゃないかって最近思います。役者は「親の死に目にも会えない」と言われる職業ですが、私は家族ファーストで生きていくかも。それは子供ができたら仕事を辞めるという意味ではなくて、まぁ、そのときにならないと分からないですね。