2019.11.26
# コンプライアンス

マクドナルドとインテル、トップはなぜ「社内恋愛」で解任されたのか

「社内恋愛の自由」は守られるべきか
大原 浩 プロフィール

欧米では上司の権限が強いことが影響

欧米で、セクハラ・パワハラが大きな問題になるのは、日本に比べて「上司の権限」が異常と言ってもよいほど強いことに原因があるのだが、この問題はメディアではあまり報道されない。

例えば、欧米企業の意思決定が早いと称賛されるが、これは「ボスに権限が集中する独裁制」だからである。逆に、日本企業は「根回し」を中心とした合議制であり、意思決定に時間がかかるものの、現場の一従業員も意思決定に参加する「民主主義」であるといえる。

 

また、ボスの権限は「人事」にまで及ぶ。日本の大企業では人事部に権限が集中する傾向にあるが、英米(欧州系はその間くらい)系企業は人事権も実質的に直属の上司が握っていることが多い。

だから、彼らは上司の「けつの穴をなめる」ことは当然だと考える傾向にある。そうしなければ、解雇・降格されてしまうのだから致し方ない。

セクハラ・パワハラが大きな問題になるのも、上司に「今晩どうかな?」と誘われて断った場合、仕返しにどのようなことをされるかわからない(最悪解雇)からである。

いくら、自由恋愛であるといっても「上司と部下」という関係の場合、「本当に自由意思なのか?」という問題が常に付きまとうのが英米企業における潜在的問題なのだ。

また、人事ローテーションもあまりなく、日本企業のように3年単位であちこちの職場を移動することは考えにくい。

いつまでも同じ上司で、頭を押さえつけられるのであれば、新天地を求めて転職するのも当然だ。もちろん男女関係のトラブルがあった場合の影響も、配置転換がなければ尾をひく。

米国を中心とする国々の人々が頻繁に転職するのには、それなりの理由があるのだ。
事情が異なる日本で同じように考えてはならない。

SPONSORED