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# コンプライアンス

マクドナルドとインテル、トップはなぜ「社内恋愛」で解任されたのか

「社内恋愛の自由」は守られるべきか

マクドナルドとインテルで起きたこと

11月3日、ハンバーガーチェーンの米マクドナルドは「従業員と合意に基づく関係を持った」として、スティーヴ・イースターブルック最高経営責任者(CEO)を解任した。

同社にはいわゆる「社内恋愛禁止」の規定が存在し、イースターブルック氏はその規定を破ったことでCEOを解任されたというわけである。

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しかしながら、同氏は妻と離婚したと報じられており、独身者が「社内恋愛をした」というだけで解雇されるというのは、日本的な感覚では厳しすぎるようにも思える。

しかも、就任以来、運営合理化などを積極的に進め、株価を2倍に押し上げた立役者とされるのだから、マクドナルドは貴重な人材を「社内恋愛規定違反」というだけで失ったことになる。

また、2018年6月には、インテル取締役会が、「妻帯者であったブライアン・クルザニッチ氏が過去に、社員との間で同意の上での親密な関係にあったことを把握し、調査の結果、全管理職に適用される規則に違反したことが確認された」ことから辞任に至ったと発表した。事実上の解任である。

 

クルザニッチ氏の場合は、妻帯者であったことから、「仕方ないでしょう……」という反応が多数であったが、イースターブルック氏の場合は、独身であることから「厳しすぎる」という声が日本では多いようだ。

冷静に考えれば、企業というのは「道徳学校」ではない。円滑な運営を行うための一定のルールは必要だが、あまりに杓子定規なルールの運営は企業の成長にマイナスであることは、8月10日の記事「日本の企業と社会を破滅させる『過剰コンプライアンス』のヤバイ正体」で述べたとおりだ。

また、米企業の取締役会の過剰とも言える反応は、「欧米(特に英米企業)と日本企業の根本的な職場環境」の違いにも起因している。

その2つの問題点を中心に話を進めることにする。