11月29日 米の探検家R・E・バードが南極点に(1929年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

アメリカ海軍少将でもあり、探検家でもあった、リチャード・イヴリン・バード (Richard Evelyn Byrd、1888-1957)が初の南極点飛行に成功しました。

【写真】リチャード・バード
  南極大陸でのリチャード・E・バード photo by gettyimages

このときの使用機は、フォード3発機(発動機を3機搭載する飛行機)“Ford 4-AT Trimotor”型、「フロイド・ベネット」号。乗務員はバードを含め4名で、南極大陸ロス氷原のリトル・アメリカ基地から南極点までを往復。飛行時間は15時間51分でした。

【写真】フロイド・ベネット
  雪原で翼を休めるフロイド・ベネット号(Ford 4-AT Trimotor) photo by gettyimages

バードは、その3年半ほど前の1926年5月9日、航空機による初の北極点飛行ならびに北極圏の横断にも成功しています。そのときの使用機はフォッカー3発機“Fokker F.VII”型、「ジョセフィン・フォード」号。ノルウェー領スピッツベルゲンのキングスベイから北極点までを15時間で往復しました。

  こちらは北極点到達を成し遂げたジョセフィン・フォード号(Fokker F.VII) photo by gettyimages

1927年には、バードは賞金2万5000ドルのかかった大西洋横断飛行にも挑戦しましたが、 C・A・リンドバーグに敗れました。ただ、横断には成功。事故で出発が遅れていなければ勝っていたかもしれません。

 関連の日:5月21日 リンドバーグが大西洋無着陸横断飛行(1927年)

ともあれ、南北両極への飛行成功により、バードは国民的英雄となりました。

その後、1939年から1950年代まで5度にわたる、アメリカ海軍の南極調査の指揮をとりました。とくに1946年から1947年にかけてアメリカ海軍が行った大規模な南極観測プロジェクト、“ハイジャンプ作戦(Operation Highjump)”では、バードが指揮をとり、南極における恒久基地建設の調査や寒冷地における人員・機材の動作状況の確認・技術研究を実施しました。

人員規模は4700名、13隻の艦船と多数の航空機が、調査に投入されました。とくに、航空機による南極沿岸の広い範囲にわたる航空写真の撮影は、当時未知の大陸だった南極の記録として、科学的意義が高く評価されました。

【写真】ハイジャンプ作戦でのバードと、地理学者P・A・サイプル
  ハイジャンプ作戦におけるバード。左はアメリカの地理学者ポール・オールマン・サイプル(Paul Allman Siple、1908-1968) photo by gettyimages