「ザ・シンプソンズ」のテーマソングとロシアオペラの意外な共通点!

オペラ作品を様々な視点から鑑賞しよう
許 光俊, フランソワ・デュボワ プロフィール

「ボリス・ゴドゥノフ」はあの曲に似ていた!

ムソルグスキーのオペラ「ボリス・ゴドゥノフ」の第3幕の楽曲には、このモードが使われています。

他にもこのモードの曲には、「ドイツ音楽の父」とよばれるハインリヒ・シュッツが書いた「ルカ受難曲」に始まり、日本でもCMでよく使われてきたショパンの「英雄ポロネーズ」や「3つのマズルカ」、シベリウスの「交響曲第4番」、プロコフィエフの交響組曲「キージェ中尉」などがあります。ショパンはピンと来ても、それ以外の人たちには馴染みがないかもしれません。

 

そのような人には、アメリカのアニメーション「ザ・シンプソンズ」のテーマソングの冒頭などはいかがでしょう? あるいは映画『E.T.』で最も有名なシーンである、主人公とE.T.が自転車に乗って月を背景に空を飛んでいく場面で流れる曲「フライング・テーマ」(ジョン・ウィリアムズ)なども、ファのモードによる楽曲です。

ザ・シンプソンズの登場キャラクターたち[Photo by gettyimages]

これ以外にも、似ている楽曲の組み合わせはたくさんあります。もし似ているところが見つかったら、こんどは「なぜ似ているのか?」を考えてみましょう。同じ旋法を使っているから? あるいは、音の並び方が偶然、似ていたから? 

どんな要因で「似ている」作品になったのかを分析することも、曲作りを支える大きな力になっていきます。『作曲の科学』を読んでさまざまな和音やモードを見れば、分析力のベースは身につくはずです。ぜひチャレンジしてみてください。