「AIは人工知能でない」15歳の天才が語った「驚愕の未来像」とは

5歳でコードを書き、9歳でアプリ作成

「約180万年前にホモ・エレクトスが話し言葉を生み出したと言われており、その後ずいぶん経過してホモ・サピエンスが書き言葉を生み出しました。

その後さらに数千年経って、人類は電話を発明し、数十年でスマートフォンという手のひらサイズのデバイスに、電話以上の機能を詰め込んで使えるようにしてしまった。そして、スマートフォンが生まれてわずか4年で、今度はパーソナルアシスタントが生まれました」

とくに近年のコミュニケーションに使われるツールの進化は、人類が文字を生み出したころと比べてごく短い、ほんの数年で起こっている。この変化は、人間の変化を嫌うという習性を考慮すると簡単ではないという。

文字が生まれたころ、ソクラテスは「人間が文字を覚えれば、知識を文字に頼るようになり、頭が悪くなる」と語ったという。

ソクラテス Photo by Getty Images
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しかし、タンメイは、「文字の誕生という変化が生まれなければ、今日までのイノベーションは起こらなかった」と語る。

「人間は遺伝子レベルで変化を嫌い、パターン化されたものが好きな傾向にあります。機械学習についても、恐れるのではなく、基本的なレベルまで理解することが重要です。機械学習がやっていることは、じつは驚くほど単純ですから」

AIは「人工知能」ではなく「拡張知能」と呼ぶべき

コンピューターができることは人間に比べると限定的だが、その限られた場所では人間を超える力を発揮する。たとえば計算処理がそれに当たる。

タンメイは、機械学習の中核は計算だという。大量の情報を計算し、最適解を導き出す。では、人間の得意分野とは何か。

 

「人間が得意なのは、自然言語を理解することです。動物ともコンピューターとも違い、我々は複雑な自然言語をいとも簡単に理解します。ビジュアルデータを理解するのにも長けている。オーディオデータなど、音も瞬時に聞いて、パターン化して理解できます。まるで魔法のように」

コンピューターはこれまで、犬と猫も識別できなかった。非構造化データを認識できるように設計されていなかったからだ。タンメイは、機械学習は「人間にしかできなかった非構造化データの認識を可能にする」と語る。そして、それをどう呼ぶべきかも。

「そして、このどんな人間よりも複雑で大量な計算をこなすコンピューターをなんと呼ぶべきか? という議論があります。なぜ私がAIという言葉を使わず、機械学習と呼ぶのか? そもそもAIとは何か? これは根本的な問いです」

AIには、人間のクリエイティビティをコンピューターで再現するというニュアンスがある、とタンメイは指摘する。しかし、残念ながら今の技術では不可能だ。

タンメイはデモとして、ERIKAというロボットが話す動画を流した。ERIKAは、一見感情的に話しているように見えるが、じつは人間が書いたセリフをそのまま話しているだけだ。

つまり、人間のクリエイティビティを再現しようとする試みであるAIと、人間よりも圧倒的に正確かつ高速に計算をこなし、結果として認識機能を持つに至った機械学習は、概念として別物である。

「コンピューターには人間のクリエイティビティやイマジネーションがない」とタンメイは話す。