2019.11.22
# エンタメ

『プリキュア』最新作が伝える、女性が「自分で道を切り開く」ヒント

向井千秋 × プリキュアP対談
向井 千秋, 柳川 あかり プロフィール

向井 自分じゃ気づけないのよね。だから「ダイバーシティ」は、違いを「認める」だけじゃなく、違う人たちを上手く「取り入れる」ことも大事。他の人たちの得意なことや独自の能力を発揮させられたとき、素晴らしいチームができるんですよ。自分ができないことを、その人たちがやってくれるから。

プリキュアも、1人ではできないけど5人ならできる、というのは、能力の面でも、気持ちの面でも、メンバー間につながりができてすごくいいんじゃないかしら。

柳川 本当におっしゃる通りです。多様性というと、どうしても「多様性を認める」というセットワードになりがちです。でも、必ずしも「認める」だけではないなとも感じています。私自身は、どちらかというと「多様性のある世界を〈生きる〉」ためにはどうすればいいのか、どういう方法があるのかといったこと考えて作品を作っているんです。

向井 「みんな一緒じゃないほうがいい」「一緒じゃないところにいくほうが自分が育つ」くらいに思ったほうがいいかもしれない。

柳川 そうですね。「周囲と違うから自分が輝く」ということをもっと伝えていきたいですね。

 

「私たちも宇宙人である」

向井 私が宇宙を飛行して一番勉強になったのは、「地球は特殊だ」とよく分かったことなんです。地球は、太陽からの距離、物質の質量など、すべてのバランスが完璧だから多種多様の生命体が生存できているんです。薄皮まんじゅうの「薄皮」程度の空気の下で生命がなんとか生きている。ほかの星はそうしたバランスが取れなくて、空気の粒もみんな飛んで行っちゃってますからね。

健康においては「ワンヘルス」って言葉もありますが、地球も人間の健康だけを良くするのではなくて、動物や植物も一緒になって健康管理しないといけない、と宇宙に行ってからは強く感じます。お互いが病気を移しちゃったりしますから。

柳川 まさに生命共同体ですね。

向井 そう考えると、人間だけじゃなく、犬も猫も植物も同じように生きていると感じ取れることはすごく大事。だからプリキュアメンバーに、宇宙人や動物も入っているのは素晴らしいと思います。

柳川 ありがとうございます。そのうえで、先ほどの「違いを取り入れていく」話にも通ずるんですけど、私は言葉も重視しています。私は子どもの頃アメリカに住んでいたので英語が読めるんですが、同じニュースでも日本語で読むのと英語で読むのとでは、全然ニュアンスが違うんですね。だからプリキュアにおいても、言語における違い視点の切り替え、というのを心がけているんです。

向井 というと?

関連記事