# がん

「〇〇でがんが消える」って本当? 実はほぼ科学的根拠がなかった!

むしろ「害」すらある
村上 和巳 プロフィール

科学的根拠は脆弱

まず、がん患者の多くが気になる「予後を改善するか?」の評価結果だが、乳がんでのビタミンCサプリメントと、乳がんと大腸がんでの運動療法にその可能性があることが指摘されている。

だが、実はこの結果の解釈には注意が必要だ。

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まず、以前から世界中でがんに関する研究が盛んに行われているのにもかかわらず、このビタミンCサプリメントと運動療法が、がん患者の長生きにつながる可能性があると示された研究論文は各5件に満たない

しかも運動療法の研究の場合、その1つは治療により日常生活を取り戻した乳がん、大腸がんのサバイバーが対象である。

 

また、「がんに伴う身体症状を軽減するか?」の項目では、例えばがんに伴う症状に関して、痛みではマッサージ、運動療法(ただし乳がんや頭頸部がん患者の治療に関連した肩の痛み)、アロマテラピー・マッサージ、リラクゼーション、鍼治療、音楽療法、ヨガ(乳がん)、倦怠感でマッサージ、運動療法、睡眠障害では運動療法とヨガなどがやはり効果があるかもしれないという程度で記述されている。

しかし、これら補完代替療法で肯定的な結果が示された研究は、研究が小規模だったり、研究の設定が科学的見地からは不十分だったり、あるいは改善しないという逆の報告もあるなどの事情から、あくまでも良い結果を生む可能性があるかもしれないというレベル。

より口酸っぱく言えば、がん治療にかかわっている国内外の少なからぬ専門医が、研究の信頼性にそのものに疑問符をつけるレベルなのだ。

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