2019.11.19
# 日本株

日本株、ここへきて「暴落シナリオ」を警戒すべきワケ

市場の楽観論は危なすぎる
大川 智宏 プロフィール

解雇率が上昇し始めた

つまり、現在悪化の一途を辿っている製造業を後追いするように、これから非製造業も悪化し始めるリスクは決して小さくない。

図:ISM製造業、非製造業景況感指数の推移(6ヵ月移動平均)

拡大画像表示出所:Datastream

このメカニズムはシンプルで、作業員やエンジニアなどを大量雇用する業態である製造業の景気が悪化すると、幅広く雇用の抑制や賃金の低下が発生し、その影響が消費へと波及して経済にそのまま反映されるようになる。

すると、内需やサービス産業を中心とする非製造業も製造業に一歩遅れる形で悪化し始めることになる。

 

こちらについても、現時点ではまだ雇用統計が堅調さを保っていることや、米国の内需の肝となる住宅関連の指標が最悪期を脱したような動きを見せ始めたことからも、米中貿易摩擦が解決すれば問題なしという楽観的な見方が支配的になってきている。

しかしながら、少なくとも現状の製造業の景況感の数字に改善の兆しは見えてきておらず、違和感はぬぐえない状況だ。

そして、雇用統計自体はまだ堅調であるものの、他の雇用系の統計である米求人労働移動調査(JOLTS)によると、9月の求人数は前月に比べて30万件近く減少しており、加えて自発的な退職者数は減る一方で解雇率が上昇したという数字が出ている。

まさに、上述の懸念の通りの動きが見え始めているような気がしてならない。

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