2019.11.19
# 日本株

日本株、ここへきて「暴落シナリオ」を警戒すべきワケ

市場の楽観論は危なすぎる
大川 智宏 プロフィール

絵に描いた餅

この前提に則って考えるとすれば、たしかにリーズナブルな見通しかもしれない。

しかし、現状は依然として部分合意がなされている段階であり、その合意内容もどの程度まで踏み込んでいくのかが不透明だ。

〔photo〕gettyimages

しかも、重要な点は、仮に今後の追加関税が発動を見送る、という程度の協議に終わった場合、現状のままで実際に景気は後退しかけているのだから、追加の悪影響は発生せずとも昨年下半期から悪い状況は何も変わっていないことになる。

その際、この「低い発射台」が「妥当な発射台」ということになり、下期の回復シナリオは絵に描いた餅で終わってしまう。実際に米トランプ大統領の発言は中国に対して一貫して強硬なスタンスであり、事態の急速な進展を読み取ることはできない。

また、現在も「強い」とされている米国景気も問題がないわけではない

 

まず、米国に限らず世界的に製造業の状況がボロボロであることは周知の事実であり、重要指標であるISM製造業景況感指数も3ヵ月連続で50を下回る状況が続いている。

そして、非製造業については50を上回る推移が続いているものの、こちらも楽観視はできない。

実は、製造業の景況感は非製造業の景況感に対して先行する、言い換えれば、非製造業の景況感は製造業に追随する傾向がある。

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